沖縄の那覇空港から美ら海水族館などへとダイレクトにアクセスする「やんばる急行バス」。ところが詳しい説明がほとんど見あたらないので作ってみました。
最近になって事情が大きく変わっていますので一部変更しました(2017/07/23)。
[やんばる急行バスとは]
沖縄県北部と那覇市内や空港を沖縄道経由でダイレクトに結ぶ高速バスです。
貸し切りバス事業を行ってきた沖縄中央観光が2013年に国から路線バスの免許を得て運行を始めた正規の路線バスです。
[特徴は?]
沿線の水族館やリゾートホテルなどにこまめに停車しますのでレンタカーを借りなくてもこれらに行くことができます。那覇空港でレンタカーを借りる場合空港での引き渡しができずハンドルを握ることができるのは到着の1.5~2時間後となりますからバスの利用が便利な場合もあります。
このほか本部港で伊江島行きフェリー、運天港で伊平屋・伊是名島行きフェリーにそれぞれ接続しており、これらの方面に出かける場合にも便利です。これらの島に宿泊する場合、本島内でレンタカーを使って港に行くことはできますがレンタカーの契約上本島からの離島への持ち出しができないことが多いです。港の駐車場に置いておくにしてもレンタル料がかかりますし、盗難被害等が心配です。
バスを使えばこの問題が解決できて経済的です。特に運天港へはこのバス以外に公共交通機関がないため、使いこなせれば便利な存在です。また今帰仁城跡入口または今帰仁村役場前で古宇利島行きの無料シャトルバスに接続しており、古宇利島に行くのにも便利です。
運賃は現金やiDで払えるほか、乗車券の販売を委託されているホテルや商店で購入することもできます。販売委託店はやんばる急行バスに電話して確認してください。意外なところでは伊江島のフェリーターミナル前にある又吉かまぼこ店でも購入できるようです。
[利用方法]
(1)やんばる急行バスのサイトからバス停と時刻を確認してください。
(2)バスは渋滞がない限り時間通りに来るようです。
(3)ドアは前乗り・前降りです。乗る際には整理券を取ってください。
荷物については車内持ち込みが基本のようです。
(4)運賃は降りる際に支払ってください(一部車両は前払い:公式サイトで確認可)。iDの場合は運転手に申し出てください。
一部車両では運賃箱の設置位置の制約上運賃前払いとなります。該当車両の見分け方は公式サイトにありますのでご確認をお願いします。
[117番高速バスとの違いは?]
沖縄本島には系統番号117番・高速バスがあり、琉球バスなど4社が共同運行しています。この117番は那覇空港から那覇バスターミナルを経由し沖縄道経由で名護バスターミナル、さらに本部港・美ら海水族館を経由しオリオンリゾートに向かう路線です。
117番は2017年7月より運行を開始し、やんばる急行バスと所要時間をほぼ互角にした対抗バスです。
やんばる急行バスは117番高速バスとは以下のような違いがあります。
・那覇市内の経路が異なる。117番は国場から那覇IC経由で沖縄道に入りますが
やんばる急行バスは泊高橋・新都心・古島駅を経由し西原ICから沖縄道に入ります。
・沖縄道では本線上にあるバス停のみに停車。従って沖縄南など一旦本線から外れるバス停は通過します。
・伊芸サービスエリアで10分前後の休憩時間があります。117番には休憩はありません。
・同じ区間ならやんばる急行バスの方が安い。
一方117番は名護バスターミナルで北部支線との乗り継ぎが可能、沖縄道区間でこまめに停車するなどの利点もあり、お互いを上手く使い分けると便利ですし、万一運休や満席で乗れない場合のバックアップに使えます。また117番の姉妹系統として名護バスターミナルが終点となる111番高速バスもあります。
[どんな車両ですか?]
沖縄中央観光の所有していた観光バス用車両を路線バスに使えるよう運賃箱や降車ボタンなどを取り付けたものです。お古とはいえリクライニングシートになります。
改造コストを安くするため運賃表示器などは市販のテレビを利用した手作りのようです。
車両によって色やデザインはバラバラで、ネット上で探して出てくる車両とは異なるデザインの車両が来ることがあります。フロントガラスに「那覇空港-運天港」「やんばる急行バス」などの掲示を出していますからそちらを確認してください。
[運賃の謎]
一般に出発地から離れれば運賃が高くなるはずなのですが、やんばる急行バスの運賃は本部半島で不思議なことになっています。名護市役所前から乗った場合、途中の今帰仁城跡で最高値(810円)になったら逆に下がり、終点の運天港で降りた方が安いのです(690円)。逆に運天港から乗った場合、本部港(740円)で降りるよりもその先の名護市役所前(690円)で降りた方が安くなります。
なぜこうなっているのか確認していませんが、珍しい運賃体系です。
[割引運賃]
10枚・50枚綴りの回数券があります。ICカードのOKICAはやんばる急行バスでは使用できません。
4社が運行する117・111番高速バスについても一定区間以上の利用であれば往復割引があるそうです。こちらも各社のサイトで全く紹介されていません。各社に電話するか那覇空港にある那覇バスの案内所で聞いてみてください。往復券を買った人によると高速バス専用の回数券を2枚分バラ売るするような形で渡されたそうです。
[予約は必要ですか?]
1往復の予約便を除き予約は取っていません。
レンタカーを運転できない外国人観光客に知られるようになってからは観光シーズンでなくても非常に混み合うようになりました。このため平日であっても朝の那覇発・午後の北部発は満席になり途中からだと乗車できないこともあります。高速道を走行するため着席が義務づけられており、座席定員を超える乗車はできません。お友達と乗車の場合は並びで利用し、座席を空けるよう協力してあげてください。
予約便を除き「この便に乗れないと帰りの飛行機に間に合わない」といったタイトなスケジュールでの利用は避けた方が賢明です。バス会社も航空会社も責任を取ってはくれませんので念のため。
[予約便について詳しく教えてください]
予約便は1日1往復運転されています。那覇発が午前、那覇着が夕方となります。この他にも沿線のイベントにあわせ予約便が設定された例があります。念のためやんばる急行バスのホームページでご確認をお願いします。
予約はwebサイトや電話で可能です。ただし通常便とは停車するバス停が異なりますのでご注意ください。那覇市内は合同庁舎前を通過、古島~名護市役所前まで通過となり、本部港に停車し記念公園前が終点となります。沖縄道をまたがない利用はできません。予約していない場合でも当日空席があれば利用できますが予約利用をお勧めします。
[那覇市内だけや隣のバス停まででも利用できますか?]
利用できます。予約便に限り沖縄道をまたがない利用(古島-名護市役所前を含まない利用)はできません。
[長距離ですがトイレはありますか?]
ありません。その代わり伊芸サービスエリアでトイレ休憩があります。運天港-伊芸間は乗車時間が長く、名護市役所から許田IC間で渋滞に巻き込まれることもありますので乗る前にトイレを済ませておくべきです。
[バリアフリー対応ですか?]
観光バス用の車両ですからバリアフリー対応とはなっておらず、車いすでの利用には乗降時に介助が必要です。電動車いすは収納スペース上厳しいかも知れません。
利用の際は前もって会社に電話で相談されたほうがよいでしょう。
[渋滞で遅れることはありますか?]
先に挙げた名護市役所-許田間のほか、那覇市内で渋滞に巻き込まれる可能性があります。那覇空港に行きたい場合は途中の古島駅でゆいレールに乗り換えた方が無難です。
最近になって事情が大きく変わっていますので一部変更しました(2017/07/23)。
[やんばる急行バスとは]
沖縄県北部と那覇市内や空港を沖縄道経由でダイレクトに結ぶ高速バスです。
貸し切りバス事業を行ってきた沖縄中央観光が2013年に国から路線バスの免許を得て運行を始めた正規の路線バスです。
[特徴は?]
沿線の水族館やリゾートホテルなどにこまめに停車しますのでレンタカーを借りなくてもこれらに行くことができます。那覇空港でレンタカーを借りる場合空港での引き渡しができずハンドルを握ることができるのは到着の1.5~2時間後となりますからバスの利用が便利な場合もあります。
このほか本部港で伊江島行きフェリー、運天港で伊平屋・伊是名島行きフェリーにそれぞれ接続しており、これらの方面に出かける場合にも便利です。これらの島に宿泊する場合、本島内でレンタカーを使って港に行くことはできますがレンタカーの契約上本島からの離島への持ち出しができないことが多いです。港の駐車場に置いておくにしてもレンタル料がかかりますし、盗難被害等が心配です。
バスを使えばこの問題が解決できて経済的です。特に運天港へはこのバス以外に公共交通機関がないため、使いこなせれば便利な存在です。また今帰仁城跡入口または今帰仁村役場前で古宇利島行きの無料シャトルバスに接続しており、古宇利島に行くのにも便利です。
運賃は現金やiDで払えるほか、乗車券の販売を委託されているホテルや商店で購入することもできます。販売委託店はやんばる急行バスに電話して確認してください。意外なところでは伊江島のフェリーターミナル前にある又吉かまぼこ店でも購入できるようです。
[利用方法]
(1)やんばる急行バスのサイトからバス停と時刻を確認してください。
(2)バスは渋滞がない限り時間通りに来るようです。
(3)ドアは前乗り・前降りです。乗る際には整理券を取ってください。
荷物については車内持ち込みが基本のようです。
(4)運賃は降りる際に支払ってください(一部車両は前払い:公式サイトで確認可)。iDの場合は運転手に申し出てください。
一部車両では運賃箱の設置位置の制約上運賃前払いとなります。該当車両の見分け方は公式サイトにありますのでご確認をお願いします。
[117番高速バスとの違いは?]
沖縄本島には系統番号117番・高速バスがあり、琉球バスなど4社が共同運行しています。この117番は那覇空港から那覇バスターミナルを経由し沖縄道経由で名護バスターミナル、さらに本部港・美ら海水族館を経由しオリオンリゾートに向かう路線です。
117番は2017年7月より運行を開始し、やんばる急行バスと所要時間をほぼ互角にした対抗バスです。
やんばる急行バスは117番高速バスとは以下のような違いがあります。
・那覇市内の経路が異なる。117番は国場から那覇IC経由で沖縄道に入りますが
やんばる急行バスは泊高橋・新都心・古島駅を経由し西原ICから沖縄道に入ります。
・沖縄道では本線上にあるバス停のみに停車。従って沖縄南など一旦本線から外れるバス停は通過します。
・伊芸サービスエリアで10分前後の休憩時間があります。117番には休憩はありません。
・同じ区間ならやんばる急行バスの方が安い。
一方117番は名護バスターミナルで北部支線との乗り継ぎが可能、沖縄道区間でこまめに停車するなどの利点もあり、お互いを上手く使い分けると便利ですし、万一運休や満席で乗れない場合のバックアップに使えます。また117番の姉妹系統として名護バスターミナルが終点となる111番高速バスもあります。
[どんな車両ですか?]
沖縄中央観光の所有していた観光バス用車両を路線バスに使えるよう運賃箱や降車ボタンなどを取り付けたものです。お古とはいえリクライニングシートになります。
改造コストを安くするため運賃表示器などは市販のテレビを利用した手作りのようです。
車両によって色やデザインはバラバラで、ネット上で探して出てくる車両とは異なるデザインの車両が来ることがあります。フロントガラスに「那覇空港-運天港」「やんばる急行バス」などの掲示を出していますからそちらを確認してください。
[運賃の謎]
一般に出発地から離れれば運賃が高くなるはずなのですが、やんばる急行バスの運賃は本部半島で不思議なことになっています。名護市役所前から乗った場合、途中の今帰仁城跡で最高値(810円)になったら逆に下がり、終点の運天港で降りた方が安いのです(690円)。逆に運天港から乗った場合、本部港(740円)で降りるよりもその先の名護市役所前(690円)で降りた方が安くなります。
なぜこうなっているのか確認していませんが、珍しい運賃体系です。
[割引運賃]
10枚・50枚綴りの回数券があります。ICカードのOKICAはやんばる急行バスでは使用できません。
4社が運行する117・111番高速バスについても一定区間以上の利用であれば往復割引があるそうです。こちらも各社のサイトで全く紹介されていません。各社に電話するか那覇空港にある那覇バスの案内所で聞いてみてください。往復券を買った人によると高速バス専用の回数券を2枚分バラ売るするような形で渡されたそうです。
[予約は必要ですか?]
1往復の予約便を除き予約は取っていません。
レンタカーを運転できない外国人観光客に知られるようになってからは観光シーズンでなくても非常に混み合うようになりました。このため平日であっても朝の那覇発・午後の北部発は満席になり途中からだと乗車できないこともあります。高速道を走行するため着席が義務づけられており、座席定員を超える乗車はできません。お友達と乗車の場合は並びで利用し、座席を空けるよう協力してあげてください。
予約便を除き「この便に乗れないと帰りの飛行機に間に合わない」といったタイトなスケジュールでの利用は避けた方が賢明です。バス会社も航空会社も責任を取ってはくれませんので念のため。
[予約便について詳しく教えてください]
予約便は1日1往復運転されています。那覇発が午前、那覇着が夕方となります。この他にも沿線のイベントにあわせ予約便が設定された例があります。念のためやんばる急行バスのホームページでご確認をお願いします。
予約はwebサイトや電話で可能です。ただし通常便とは停車するバス停が異なりますのでご注意ください。那覇市内は合同庁舎前を通過、古島~名護市役所前まで通過となり、本部港に停車し記念公園前が終点となります。沖縄道をまたがない利用はできません。予約していない場合でも当日空席があれば利用できますが予約利用をお勧めします。
[那覇市内だけや隣のバス停まででも利用できますか?]
利用できます。予約便に限り沖縄道をまたがない利用(古島-名護市役所前を含まない利用)はできません。
[長距離ですがトイレはありますか?]
ありません。その代わり伊芸サービスエリアでトイレ休憩があります。運天港-伊芸間は乗車時間が長く、名護市役所から許田IC間で渋滞に巻き込まれることもありますので乗る前にトイレを済ませておくべきです。
[バリアフリー対応ですか?]
観光バス用の車両ですからバリアフリー対応とはなっておらず、車いすでの利用には乗降時に介助が必要です。電動車いすは収納スペース上厳しいかも知れません。
利用の際は前もって会社に電話で相談されたほうがよいでしょう。
[渋滞で遅れることはありますか?]
先に挙げた名護市役所-許田間のほか、那覇市内で渋滞に巻き込まれる可能性があります。那覇空港に行きたい場合は途中の古島駅でゆいレールに乗り換えた方が無難です。