JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

流行するか? Moxonアンテナ

2009-08-10 | インポート

最近「Moxonアンテナ」をいう名前を頻繁に聞くようになりました。先の関ハムでJH3YKVさんのスペースで展示されていたようですし、CQ誌でも取り上げられるようです。


 


Moxonアンテナはエレメントをコの字に折り曲げた変形2エレ八木で、[ ]のように折り曲げ部分を互いに内側に向けたアンテナです。一見ループアンテナやスクエアローに見えますが、短辺2カ所が絶縁されています。



アンテナの自作で有名なJK7TKE局のサイトで自作例が取り上げられています。詳細はこちら。アンテナの研究で有名なG6XN Moxonさん(故人)が開発したためこの名前なのだそうです。アメリカでは市販もされているようで、50MHz用のアンテナでゲインが5.8dBi、F/Bが17dBあるようです。サイズは長辺2.13m×短辺0.79m、重量は約1.36kgとのことです。



JAでポピュラーな2エレHB9CVと比べてブーム長がほぼ同じである一方、横幅がかなりコンパクトになっていますね。給電部にマッチング回路が不要だそうで、シンプルで軽量化できるという利点があります。


 


このMoxonアンテナ、もちろん50MHzでもFBだと思うのですが、真価を発揮するのはHFのハイバンドではないでしょうか。ダイポールに比べてはっきり違いの出るゲインがあるため移動やペディにはぴったりではないでしょうか。ハムフェアとかでよく見るデルタループと比べてもゲインがありますし、受風面積も小さくできる可能性があります。


 


この他にもアメリカで売っているHEX-BEAM(海外ペディで有名なJA1KAJ局もご愛用)、アンテナの自作で有名なJA1HWO局の開発したナロー2エレ八木(ブーム長がなんと1/15λ!!)などがコンパクトなアンテナとして知られています。


 


HEX-BEAMは雨傘をひっくり返したようなものにW型にエレメントを張る変形2エレ八木です。いずれもコンパクトで移動に便利ですし、フルサイズの2エレ八木より若干落ちるとはいえゲインは十分で、ダイポールやデルタループ以上の飛びが期待できます。


 


 


ただ、日本のアンテナメーカーはこの手のコンパクトなハイバンド向けアンテナをほとんど扱っておらず、わずかにRadixが出しているHB9CV(RY-152FA)がある程度です。これとて重量が3.4kgもあり、4.5mの伸縮ポールで上げるのは困難です。(Radixの場合エレメントは軽いけどクロスマウントで重量を食っている感じがします)


 


固定用のアンテナメーカーはナガラ・クリエート・ミニマルチなどがありますが、いずれも10年15年タワーに上げ続けることを前提にした頑丈で重いアンテナばかりです。移動を前提にした軽量・コンパクト志向のメーカーがRadixしかないのが現状です。



Moxon、ナロー八木、HEX-BEAM等の形にこだわりませんが、ポピュラーな4.5mの伸縮ポールで上げることができ、重量2kg前後のハイバンド用2エレを作るメーカーがあればな、と思います。離島Pediなんかの場合、様々な制限からバッテリ運用にせざるを得ないことがあります。となれば出力を出せないので、軽量かつコンパクトで性能のいいアンテナはのどから手が出るほど欲しいです。あれば沖縄の離島とかで使えるので買いたいですね。



コメント
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