今年6月から沖縄県の那覇空港から粟国島や沖永良部・徳之島への空路を始めたばかりの大阪の第一航空が現在空路が途絶えている石垣-波照間線への就航を検討していることが分かりました。ソースはこちら。
波照間島(八重山郡竹富町)は日本最南端の有人島として有名です。石垣島から高速船で約1時間かかります。波の穏やかな竹富島などへの高速船を波の荒い外洋で走らせるためにしばしば欠航し、出航しても大きく揺れるため船酔いになるお客が多いことで知られています。このため移動運用が少ないのも事実です。
このため2007年まではRAC(琉球エアーコミューター)が、昨年11月まではRACを引き継いでエアードルフィンが石垣-波照間間を運航していましたが、RACはパイロットの退職と採算悪化を理由に路線を廃止、エアードルフィンは親会社サイバーファームの破産で事業停止に追い込まれてしまい、現在空路が途絶えています。
このため、6月に那覇-粟国線等を就航させた第一航空に対し竹富町長が出向いて就航を打診し、町による利用促進への協力を前提に前向きな回答を受けたとのこと。第一航空はRACから譲り受けたアイランダー(9人乗りプロペラ機)で運航していますが、RACからもう1機譲り受けるようで、採算が取れるのなら実現は可能と思われます。↓が譲り受けるであろうJA5324です。
実現すれば「船に慣れてないとまず船酔いする」と言われる高速船に乗らなくて済みますので、渡島しやすくなります(船が波に遭うと大きくジャンプすることもあるそうです)。
沖縄とは縁もゆかりもなく、今まで旅客路線をやったことのない大阪の第一航空が沖縄で頑張っていますが、これは地元の方が第一航空に事業計画を持ち込んで実現したとのこと。最大限乗っても9人の小型機ですから、予約を電話のみに絞り、チケットも発券しないなどシステムを徹底してシンプルにしてコストを削減しているそうです。沖縄には他にも伊是名島や伊江島など那覇からの空路が途絶えている不便な島がありますので、将来の就航を期待したいと思います。
波照間島は近年ホテルスタイルの宿が相次いで開業しており、昔ながらの民宿が苦手な方も訪れやすくなっています。本土から移住された方とかがカフェを開いたりと様々な試みも行われてきています。同じ竹富町でも竹富島とかと較べるとQRVしやすいようですので、私も一度行ってみたいと思っています。