見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

鎌倉のおひなさま/鎌倉国宝館

2006-03-06 22:41:54 | 行ったもの(美術館・見仏)
○鎌倉国宝館 特別展『ひな人形-公開・姉妹都市上田のひな人形-』

http://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kokuhoukan/index.htm

 久しぶりに鎌倉まで遠出した。国宝館は、三月らしく、ひな人形展である。以前にも見たことがあるので、代わりばえしないかなあ、と思っていたが、上田市立博物館の所蔵品、とりわけ「押絵びな」が目新しかった。

 押絵雛は、厚紙に綿をかぶせ、布を貼り付けて作る。羽子板に取り付ける人物飾りの独立したものと思えばいい。竹串が付いていて、ジャワ影絵芝居の人形のようだ。しかも、出品されていたのは、「雛」と言いながら、仮名手本忠臣蔵の一場面で、討ち入り姿の浪士たちである。ほつれた髪の毛がリアル。昔の「ひなまつり」って、こんなのを飾ったのか!

■松本の伝統工芸押絵雛
http://www.localinfo.nagano-idc.com/kita/kanko/dento/oshie/index.html

 常設展には、平たい厨子に入った釈迦涅槃像が出ていた。頭部と足元に、それぞれ1人ずつの弟子が跪いている。阿難と迦葉かな。厨子の扉の内側には、嘆き悲しむ大勢の弟子や菩薩や動物たちが描かれている。ドールハウスのようにコンパクトで可愛らしいので、ちょっと雛壇に並べて置きたくなる。それから、建長寺の釈迦如来坐像(南北朝)は、頭部と胸元の繊細な飾りが、これも優美な雛人形のようだった。

 ほかには、仏日庵方丈の地蔵菩薩。体躯の厚みも顔立ちも男性的で、少林寺映画が似合いそうな地蔵である。光触寺の頬焼け阿弥陀も、さりげなくお出ましだった。
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