○金沢文庫 企画展『仏の荘厳~飾り讃えるもの~』
http://www.planet.pref.kanagawa.jp/city/kanazawa.htm
入口を入ってすぐ、待っているのは、秦野市の金剛寺に伝わる観音・勢至菩薩立像である(上記サイト参照)。あまり見た記憶のない仏様だ。鎌倉時代初期に遡ることが近年確認されたそうだ。展示位置が低いので、胴長の印象を与えるのが惜しい。腰を低くして、少し下から眺めるのがよい。向かって左側、両手で蓮の茎を支えた勢至菩薩(たぶん)の腰のひねり具合が優雅である。額に沿って流れる巻き毛も。
2階に上がると、称名寺の釈迦如来、海岸渡寺の十一面観音の「光背」が飾られている。本来の主役が不在で、大きな「光背」だけがあるというのも不思議な光景だ。会場の過半を占めるのは「幡」の断片である。鎌倉時代から江戸時代まで。シルクロードふうの唐草文もあれば、和風な山水文もある。縞、亀甲、チェック、三角形を連ねた鱗文など。それから、ガラス棒を並べてつないだ「玉すだれ」。以上、全て称名寺ゆかりの重宝である。
このほかでは、伊勢原市・宝城坊(日向薬師)の、大ぶりな飛天像残欠。顔が想像できないほど損傷しているが、肉厚なつくりが、昔日の東ぶりの華やかさをしのばせる。
あと、灌頂の儀式で使う「香象」(象のかたちの置物)。ほしいと思った。
http://www.planet.pref.kanagawa.jp/city/kanazawa.htm
入口を入ってすぐ、待っているのは、秦野市の金剛寺に伝わる観音・勢至菩薩立像である(上記サイト参照)。あまり見た記憶のない仏様だ。鎌倉時代初期に遡ることが近年確認されたそうだ。展示位置が低いので、胴長の印象を与えるのが惜しい。腰を低くして、少し下から眺めるのがよい。向かって左側、両手で蓮の茎を支えた勢至菩薩(たぶん)の腰のひねり具合が優雅である。額に沿って流れる巻き毛も。
2階に上がると、称名寺の釈迦如来、海岸渡寺の十一面観音の「光背」が飾られている。本来の主役が不在で、大きな「光背」だけがあるというのも不思議な光景だ。会場の過半を占めるのは「幡」の断片である。鎌倉時代から江戸時代まで。シルクロードふうの唐草文もあれば、和風な山水文もある。縞、亀甲、チェック、三角形を連ねた鱗文など。それから、ガラス棒を並べてつないだ「玉すだれ」。以上、全て称名寺ゆかりの重宝である。
このほかでは、伊勢原市・宝城坊(日向薬師)の、大ぶりな飛天像残欠。顔が想像できないほど損傷しているが、肉厚なつくりが、昔日の東ぶりの華やかさをしのばせる。
あと、灌頂の儀式で使う「香象」(象のかたちの置物)。ほしいと思った。