「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

裸で鳴らすSPユニット

2017年06月20日 | オーディオ談義

長いことオーディオをやっていると、つい固定観念に囚われがちになるので常識破れの発想に出会うととても新鮮で目を見開かれる思いがする。

          

つい先日のブログ(「彷徨する赤い旅人の終着駅」)の中で、東京都のAさんが「AXIOM80」を(箱に容れることなく)裸で楽しまれていることを紹介したところ、さっそくメル友の「I」さん(東海地方)からメールが舞い込んできた。

さて、東京のAさんのマニアぶりにびっくりです。それに「床の上にゴロッと置いて・・・」とは!!  

そういえば、以前、当方のSPユニットを落札してくださった方も、裸で鳴らしていると仰っていました。その時は考えませんでしたが、置き方はどうだったのか・・・。~以下略~」

我が家でも驚きで、「AXIOM80は箱に容れて背圧を上手に利用しながら鳴らすユニットだ。」と決め込んでいたので、裸で鳴らすなんてまったく及びもつかなかった。

だがしかし、待てよ~(笑)。

「AXIOM80」を3ペア持っているので、うち1ペアはオークションに出すつもりだったが、その前に冒険していいかもしれないなあ。

そうだ、平面バッフルに取りつけてウェストミンスターの上に載せる手がある!

このシステムは現在、オーディオ仲間が自作したチャンデバを使っており、クロス周波数は500ヘルツ前後なので中高音域の500ヘルツ以上を分担させてみるのも面白い。「AXIOM80」を箱に容れるのは低音を得るためであって、(低音域が)不要なら何も箱に容れる必要はない。

こういう使い方は、先年亡くなられた「宇野功芳」氏(音楽評論家)がそうだった。3ウェイシステムのうち中音域にAXIOM80を使っておられたが、「そんな使い方をするなんてまったくの素人だなあ」と、読んだ当時、嘲笑ったのでよく覚えている。

巡り巡って、こうして攻守ところを変えるのだから、いついかなるときでも人を「小ばか」にしてはいけない(笑)。

結局、低音域用のJBLの「D130」(口径38センチ)ユニットとの組み合わせになるが、JBLとグッドマンとくれば背筋がゾクゾクするねえ。おそらく世界中でただ一人だろう(笑)。言い換えると世界中で唯一の音だ。

そもそも「AXIOM80」のスピードに見合う口径38センチのユニットなんて無いに決まっているが、その中ではせいぜいJBLのユニットぐらいがマシといったところ。あのコーン紙が持つ独特の浅い形状のカーブと強力なマグネットがその理由だ。

善は急げとばかりさっそく工作に掛かった。

まず「AXIOM80」を裸で取りつける専用のバッフル作り。

先日掲載したあのウェスタンの本格的なバッフルには及びもつかないが、中高音域専用なのであまり大きくしても意味がない。一心不乱に取りかかって半日ほどで完成。音響上、接着には金属のネジは使わないようにして「強力ボンド」と細い孔を開け木の棒を押し込んで完成。

不器用なので日曜大工は嫌いだが、オーディオに限ってはそんなことを言ってられない(笑)。

   

舞台側と楽屋裏側からパチリ。ちなみに、チョット手間はかかるが「AXIOM80」はいかなる場合も表側からのマウントに心がけている。

後日のためにシステムの流れを記載しておこう。何せクルクルと日替わりメニューみたいに変わるので(笑)。

「CDトラポ」と「DAコンバーター」はdCS(英国) → プリアンプ「真空管式」(RCA「5814」2本、シーメンス「ECC83」2本) → 「チャンネルディヴァイダー」(クロス500ヘルツ前後) → パワーアンプ

パワーアンプの内訳は低音域用(500ヘルツ以下)を「6SN7プッシュプル」(トライアッドの出力トランス使用)、中高音域用は「PX25シングル」(ナス管)

そして肝心のスピーカーは低音域用がJBL「D130」(口径38センチ、箱はウェストミンスター)、中高音域用は「AXIOM80」(復刻版)。

さあ、どんな音が出るか、おそらく世界で唯一の音だ・・・・。ハラハラ、ドキドキ、ワクワク~。

オーディオはこの瞬間がたまらない。

以下、自画自賛は「はしたない」ので割愛させてもらうが、これまで「大男総身に知恵が回りかね」とばかり、持て余し気味だった「ウェストミンスターのシステム」から「我が家における史上最高の音」が出たことを報告しておこう(笑)。
 

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