「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「推敲」という言葉の由来

2019年09月12日 | 独り言

つい先日、日本経済新聞の文化欄に「推敲」(すいこう)という言葉の「由来」が書かれてあった。言葉の意味はもう言わずもがなですよね(笑)。

その由来について、要約すると「中国の唐の時代の故事や逸話を集めた「唐詩紀事(とうしきじ)」という書があり、この中に収められた、詩人「賈島(かとう)」の逸話が「推敲」の由来と言われている。

詩人である賈島は、自分が書いた詩の中にある「僧は推す、月下の門」という部分を、「推す」より「敲(たた)く」の方が良いのではないか、と迷いながら歩いていた。

すると前方を歩いていた「韓愈(かんゆ)」という、有名な詩人にぶつかってしまう。賈島は韓愈に「推」と「敲」について相談したところ、韓愈から「敲が良い」と言われた。」

この逸話のタイトルが「推敲」になっており、逸話の内容から「文章をより良くしようと考え続けること」を「推敲」というようになった。

なぜこんな話題を持ち出したかというと、卑近な例で恐縮だがこのブログも何回もの「推敲」の連続で成り立っているからである。

何しろ文才がないので、一度仕上げても少なくとも二晩は置くことにしており、前日とは違う気分で何回も何回も読み返して筆を入れている。

その割にはパッとしないブログですけどね(笑)。

推敲するときの視点となると、「読む人の身になって理解しやすい表現になっているか」「上から目線の物言いになっていないか」「自慢話に陥っていないか」などで、己の人間性の弱点をなるべく隠す意図があるのも事実だが、けっしてうまくいってないことはよく分かっている。

そこで、文節の終わりに(笑)を付けて誤魔化しているのを読者の方はきっと見抜かれているに違いない、ハハハ(笑)。

ただし「推敲」そのものは大好きである。頭の体操にもなるし、そうじゃないと(ブログを)13年も続けていないでしょうよ。

なお、日本経済新聞にちなんだ話題といえば、現在「私の履歴書」の登場人物は経営学者の「野中郁次郎」氏である。

あの永遠の名著といわれる累計60万部のベストセラー「失敗の本質」の著者(共著)である。

    

この「私の履歴書」は各界一流の「功成り、名を遂げた」方たちが次々に登場される。各界といえば、政界、実業界、芸術、学術、スポーツといったところ。

ただ、このうち実業界の方々の話はそりゃあご立派な方もおられるのだろうが、所詮は「企業の金儲けの話」に落ち着くので言い方が悪いが「志」がちょっと低いように思う。

やっぱり天下国家、人類の幸福のためにという「大義名分」がないとちょっと淋しい(笑)。

そういえば3年ほど前に「私の履歴書」に登場した実業界の雄「カルロス・ゴーン」さんは今となってはあんな風だから有為転変が激しくて、きっと日経新聞も起用しなければよかったと臍(ほぞ)を噛んでいるに違いない(笑)。

まさに「人の一生は棺を覆いて定まれり」(人間の真価は死んでから決まる)ですね。

さて、野中氏の話に戻って30回シリーズのうち現在8回目を迎えており、段階的には大学をご卒業後に民間企業に就職され、職場結婚を果されるとともにアメリカへの留学を志向されるなど公私ともどもヤル気満々の人生が綴られている。

           

今後、一橋大学に戻られてからの「失敗の本質」にまつわるエピソードがどう飛び出してくるかメチャ楽しみ~。  

 


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