一昨日の土曜日(28日)は午前と午後にかけて2組のお客さんの来訪があった。
まずは午前中のお客さんから。
現在、福岡市在住の大学2年生(文学部)で、姪(姉の長女)の子供が来てくれた。仮に「S子ちゃん」としておこう。
8年前に94歳で亡くなった母の命日にちなんで「お墓参り」のついでにお母さんと一緒に別府に立ち寄ってくれた。
「おじちゃんのオーディオでぜひクラシック音楽を聴きたい」との事前情報があったので、俄然張り切った。
いずれそのうち「音楽とオーディオに実に熱心なおじちゃんだったねえ」としか、記憶に残らないんだから~(笑)。
とりあえず、前日にシステムを急遽グッドマンからJBLの「D123+075」に変更した。
なぜなら、グッドマン系のSPの良さを分かってもらうにはおそらく初心者では無理だろうし、加えて「短時間勝負」では不利だろうと推察した。
な~に、入れ替え作業はものの30分もあれば片が付く。
クロスオーバーを8000ヘルツにとって「D123」をハイカット(-12db/oct)し、075はマイカ・コンデンサーなどで適当にローカット(-6db/oct)して準備万端。
そして、いよいよ当日がやってきた。朝から天気になったり小雨になったりの不安定な天気だった。
「やあ、ずいぶん大きくなったねえ」、S子ちゃんはしばらく見ないうちに随分大人びて、光り輝き目が眩しくなるくらい(笑)。
最初の選曲は何といってもモーツァルトだ。入門曲として自信を持って推薦できるのは「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲K364」。
しばらくしてから、そっと反応を伺ってみると目を瞑って聴いている!
なかなか素質がありそうだねえ。
クラシックは自己の内面に「静謐感」を持たないと聴けない音楽だが、目を瞑って聴く姿勢はたいへんよろしい(笑)。
第三楽章までみっちり聴いてもらってから今度は「四季」をかけてみた。
この曲にはそれこそいろんなヴァージョンがあるが、「イ・ムジチ合奏団」それも首席ヴァイオリンが「フェリックス・アーヨ」に限ると思っている。
最初に聴いた演奏の脳裡への「刷り込み現象」がいまだに続いているらしい。
「四季」は何しろ有名なので「S子ちゃん」はラジカセでときどき聴く機会があるそうだが「日頃、聞こえてこない音がいっぱい入ってる!」と目を丸くしていた。これでオーディオに興味を持ってくれたかな~(笑)。
一区切りしてから、今度はスピーカーを「ウェストミンスター」(改)に移した。
試聴盤は「マクベス」(ヴェルディ)。何しろ大型システムの本領を発揮させるにはオペラに限ると思っている。
試聴後に「前のシステムはとても綺麗な音だったけど、これは凄い迫力でびっくりしました。こんな音で毎日音楽を聴けるなんて、おじちゃんは幸せですね」と言ってくれた。
「そうか、幸せねえ・・・」
まあ、振り返ってみると後悔の種はいろいろあって尽きないが「今が良ければすべて良し」とするかな・・(笑)。
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