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白老・ポロト湖南側5カ所をボーリング調査

2014-10-30 | アイヌ民族関連
室蘭民報 【2014年10月29日(水)朝刊】
 文化庁は27日、2020年(平成32年)に白老町に開設される「民族共生の象徴となる空間」(象徴空間)の中核施設となる国立アイヌ文化博物館(仮称)基本計画策定に向け、基礎データとなる地質調査を白老・ポロト湖南側の白老振興公社所有地で始めた。11月20日までに5カ所をボーリングし、土の硬さなど地質を調べる。
 1カ所目のボーリング調査はイオル再生地域のポロト地区で始められ、高さ約3メートルのやぐらが立ち、地下20メートルまで掘削する。5カ所はいずれも「博物館ゾーン」に位置付けられた同公社所有地で、同博物館の「位置取り」が調査によって検討される。
 調査後は分析結果が報告書にまとめられて同博物館の整備・運営に関する調査検討委員会(座長・佐々木利和北大アイヌ・先住民研究センター客員教授)に提出され、本年度中にまとめられる基本計画の基礎データになる。15年度から施設・展示の基本設計に入る。
 基本構想によると同博物館は(1)展示(2)教育・普及(3)調査・研究(4)人材育成(5)収集・保存・管理―の基本的業務を行う。想定される基本計画の骨子は(1)展示・調査研究などに関する計画(2)施設規模、諸室の構成と面積、諸室配置と動線など施設整備に関する計画(3)運営方針、運営組織体制、開館形態、国内外関連施設とのネットワーク構築など管理運営に関する計画―の3点。
 今年8月に白老で開かれた町民説明会で、アイヌ政策推進会議作業部会長で北大法学研究科教授の常本照樹氏は「現実的、実体的には象徴空間整備は現在、企画段階から実施・建設段階に移行しつつある」と述べており、今回のボーリング調査は「実施・建設段階」が初めて町民の目に見える形となった。
(富士雄志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2014/10/29/20141029m_08.html
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