先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アイヌ民族遺骨、南茅部に3体 函館市教委発表

2024-04-11 | アイヌ民族関連

梶蓮太郎 会員限定記事

北海道新聞2024年4月10日 21:48(4月10日 21:53更新)

 函館市教委は9日、市南茅部地区の磯谷埋蔵文化財保管庫(岩戸町)に、アイヌ民族の遺骨3体などが保管されていたと発表した。今後、アイヌ民族団体が希望する地域への返還、もしくは胆振管内白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)にある慰霊施設への移管手続きを進める。

 保管されていたのは、いずれも南茅部地区の臼尻B、岩戸墳墓の両遺跡で1970年代に発掘された、遺骨3体およびその副葬品と、別の遺骨の副葬品1件。遺骨はいずれも男性で、うち2体は近世のものとみられる。別の副葬品は、すでにウポポイに安置されている遺骨と共に埋葬されたものと確認された。

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https://www.hokkaido-np.co.jp/article/998869/


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アイヌ民具の魚皮、サケ以外も 市立函館博物館所蔵、弘前大教授が調査 靴底に背びれで「滑り止め」

2024-04-11 | アイヌ民族関連

鹿内朗代 会員限定記事

北海道新聞2024年4月10日 19:21(4月10日 20:24更新)

市立函館博物館が所蔵するアイヌ民族の長靴。オショロコマの皮が使われていることが分かった(関根達人教授提供)

 弘前大の関根達人教授(考古学)が、市立函館博物館が所蔵するアイヌ民族の魚皮製民具の詳細な調査を行い、使われている魚を分類した。これまでは基本的にサケが使われているとされていたが、オショロコマなど別の魚もあった。また、魚皮で作った短靴の底には背びれが使われており、滑り止めの役割があったと指摘。関根教授は「地味な研究だが、民具から等身大のアイヌ民族の姿が見えてくる」と意義を語った。

■オショロコマ、サクラマス…うろこ採取、定説覆す

 関根教授は北方考古学に詳しく、松前町など道内の遺跡でも発掘調査を実施。著書に「つながるアイヌ考古学」(新泉社、2023年)などがある。

 今回は同博物館にある民具のうち、魚皮製の長靴2点、短靴5点、刀掛け帯10点、帽子1点を調査。うろこを採取し、魚種や製品の作り方を調べた。

 魚種が判明したうろこ15点の内訳は、サケ10点、オショロコマ4点、サクラマス1点だった。オショロコマを使っていたのは長靴の一つで、左右それぞれ4匹分を使用。サクラマスを使っていたのは刀掛け帯の一つで、ヤマメの3歳魚とみられる。関根教授は「これまで具体的な調査はなく、伝承などで『アイヌ民族の魚皮利用といえばサケ』というイメージが定着していた。実際には、地域によって多様な魚種を使っていたことが分かった」と話す。

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https://www.hokkaido-np.co.jp/article/998759/


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ヒグマ舎、森のイメージに 釧路市動物園改修 25年春公開へ

2024-04-11 | アイヌ民族関連

高橋義英 会員限定記事

北海道新聞2024年4月10日 18:58(4月10日 19:56更新)

ヒグマ舎改修後の内部のイメージ図。新たに作られる観覧通路の窓からヒグマと同じ目線で放し飼い場を見られる(釧路市動物園提供)

 釧路市動物園は8月にも、老朽化が進むヒグマ舎の改修工事を始める。阿寒の森をイメージした自然に近い森を作るなど、ヒグマがすみやすい環境を整える。ヒグマ2頭を新たに迎え入れ、来年5月ごろに一般公開する見通し。

 約千平方メートルのヒグマ舎は、築35年で壁がひび割れるなど老朽化が進む。ヒグマが行動する放し飼い場を改修し、土や岩、芝などを使いヒグマが住む森に近い形に造成し、池も新設する。

 来場者に楽しんでもらえる仕掛けも工夫する。現在は来場者が上からヒグマ舎を見下ろす形になっている。これを放し飼い場に面する形で約35メートルの観覧用の通路を作り、ヒグマと同じ目線で場内を動く様子などを見られるようにする。通路にはヒグマとアイヌ民族との関わりを示す展示物も置く。

・・・・・

 今月21日に行われる「飼育の日」のイベントで、改修前最後となるヒグマ舎のバックヤードツアーを行う。学芸員がヒグマの生態や改修工事について説明する。問い合わせは同園、電話0154・56・2121へ。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/998736/


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加賀伝蔵の半生、絵本に 江戸時代末期のアイヌ語通訳 別海町郷土資料館が制作

2024-04-11 | アイヌ民族関連

森朱里 会員限定記事

北海道新聞2024年4月10日 18:57(4月10日 19:55更新)

絵本「アイヌ語通辞(通訳)加賀伝蔵物語」の文章を担当した石渡一人学芸員(左)と絵を描いた木幡友哉さん

 【別海】町郷土資料館は、絵本「アイヌ語通辞(通訳)加賀伝蔵物語」を制作した。江戸時代末期に野付半島などでアイヌ語通訳として活躍した加賀伝蔵の半生を分かりやすくまとめた。当時のアイヌ社会に深く関わった生涯がイラストタッチで描かれており、子供から大人まで学べる一冊となりそうだ。

■野付半島での交流紹介

 絵本は、伝蔵が15歳の時に生まれ育った秋田から今の北海道に渡り、アイヌ語の通訳を務めながら別海など道内で40年近く過ごし、古里に戻るまでを描いた。働きながらアイヌ語を習得。アイヌの人々に理解を示しながら、野付半島で一緒に畑作りをしたり、種痘接種を説得したりして交流する様子を紹介している。

・・・・・・

 カラー全52ページで、1月31日に300冊を発行。非売品で、270冊を3月末までに町内の小中高校や公民館、道内の一部の博物館や図書館などに配布した。制作費約94万円の8割に内閣府のアイヌ政策推進交付金を充てた。

 町は2024年度事業で絵本を基にアニメを制作する計画で、DVDにして町内の小中高校に配布し、郷土学習に役立ててもらう。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/998735/


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<卓上四季>研究と尊厳

2024-04-11 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2024年4月10日 5:00

いまから70年ほど前のことだ。日高管内平取町二風谷(にぶたに)で集落の人々が集められた。結婚したばかりの妻はそこで採血され、首から番号札を下げた姿を撮影される。ある学者によるアイヌ民族が対象の「研究」であった。一部始終を聞いた萱野茂さんは強い憤りを覚える。「まるで犯罪者扱いじゃないか」▼民族の伝統文化を残した二風谷は数多くの研究者が訪れた。人類学、言語学、農学…。さまざまな分野の学者には尊大に振る舞う人もいた。それどころか貴重な民具を持ち去ったり、墓地を暴いたりする者まで▼「家族や同胞が研究材料として扱われるのに耐えられなかった」。国会議員を引退し、ふるさとに戻った生前の萱野さんの言葉だ。記憶を呼び起こす表情は険しかった▼学問の名において民族の尊厳、人間の尊厳が踏みにじられた。長く消えない怒りと悲しみ。二風谷に限らず、研究対象となった人々に共通しよう▼アイヌ民族に関する過去の研究姿勢を反省し、謝罪の意を表明する―。・・・・・・

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/998445/


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<社説>アイヌ民族研究 謝罪は尊厳回復の一歩

2024-04-11 | アイヌ民族関連

北海道新聞2024年4月10日 5:00

 日本文化人類学会がアイヌ民族に対し、過去の研究姿勢について国内外の学会として初めて謝罪する声明を発表した。

 19世紀から20世紀にかけ、国内外の研究者がアイヌ民族の同意を得ず遺骨や副葬品を持ち出すなどした。尊厳を踏みにじる行為だ。

 声明は「研究至上主義の過ちは清算されるものではないが、過去を正しく認識し、たえず自省していかないかぎり学術研究には未来など開かれない」と強調した。

 過去を反省し、未来に踏み出すためには謝罪が欠かせない。遅きに失したとは言え、学会がその一歩を示したことを評価したい。

 遺骨収集に関わった他の学会や大学もまずは謝罪が必要だ。アイヌ民族の尊厳回復のため学術界全体で過ちを直視し、検証や再発防止に努めるべきだ。

 学会は2019年、日本人類学会、日本考古学協会、北海道アイヌ協会と共同でアイヌ民族研究の倫理指針案を公表した。

 これに対し、「これまでの研究姿勢について謝罪するべきだ」との声が上がり、学会が独自に謝罪の必要性を認識したという。

 遺骨を巡っては「人種の特定」のため研究者が墓地から盗掘したなどの経緯がある。アイヌ民族は研究対象としか見られなかった。当時の政府の同化政策や差別意識とつながる、重大な人権侵害だ。

 学会の前身の日本民族学会は1989年に見解を出し、アイヌ民族の意志を反映していなかった文化人類学者らの研究は「極めて不十分」などと反省を示した。

 ただ見解は学会活動に十分生かされなかった。遺骨をDNA解析した研究が歪曲(わいきょく)され、「アイヌは先住民族ではない」という主張の根拠に使われる事例まで起きた。

 今回の謝罪だけでは多くの課題は解決しない。倫理指針案には1868年(明治元年)の前に埋葬された遺骨を研究対象と認める余地が残り、民族団体が反発した。

 指針に関わる他の団体に謝罪の動きはない。北大などの大学も同様だ。遺骨返還は始まったが大学や博物館にはなお遺骨が残る。研究使用の可能性は否定できない。

 国の対応も問われる。先住民族の遺骨に関し、海外では政府が法整備や予算措置で積極的に関与し調査や返還を主導する傾向にある。日本では個人や団体が情報を集め返還を申請するのが実情だ。

 これでは多様性を尊重する社会の構築もままならない。民族の尊厳回復に向け、政府は姿勢を改めねばならない。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/998414/


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奄美とアイヌのコラボで観客魅了

2024-04-11 | ウチナー・沖縄

奄美新聞2024年4月10日

重厚なコットン倶楽部の会場に、奄美のシマ唄とアイヌの歌が流れた。歌の解説も加えた朝崎さんのトークは会場を沸かせた

悠久の歌に思いを乗せて

朝崎さん声掛けで実現

 【東京】シマウタ唄者の朝崎郁恵さんとアイヌの歌を歌うグループがコラボしたAmamiaynu(アマミアイヌ)のライブが6日、東京丸の内のコットン倶楽部で開催された。暮らしに寄り添い、その土地に代々受け継がれてきた歌を互いに歌い合うライブは、現代社会が置き忘れてきた何かを見せてくれた。

 2003年アイヌの伝統的歌手・安東ウメ子さんと同じステージに立った朝崎さんは、アイヌの歌にシマ唄に共通のものを感じた。朝崎さんの声掛けで2018年、コラボレーション・プロジェクトがスタート、CDが制作された。

 4回目のライブとなった今回は、1部に子どもたちも参加し、アイヌの楽器ムックリを一緒に奏でるワークショップも開催された。

 2部ではお互いの歌を重ね合わせて歌い合った。シマ唄でイキャビキを、アイヌ歌はヤイサマ(脱穀の歌)を。チジュリャハマにはカピウポポ(ホオジロカモメの歌)を合わせて。チジュリャハマは親が子の独り立ちを促す歌、カピウポポは2羽の鳥の会話で、母親鳥がどんなことをしても子どもを育てるという内容の歌。

 この企画をプロデュースしたOKIさんの奏でるトンコリが、シマ唄に寄り添い、輪唱が多用されるアイヌの歌がシマ唄に重なり歌われた。楽器はチヂンと、トンコリと、ムックリと皮を張ったシンプルなドラムと手拍子のみ。

 「楽器のない頃の音、雨音、川の流れる音で歌っていた。そして、どちらも神様に向かって歌っている」と朝崎さんからの話があった。詰めかけた観客らは次々と繰り出される歌に耳を傾け、悠久の時に身を委ね楽しんでいた。

 アイヌからは、カラフト・アイヌの伝統弦楽器トンコリ奏者でプロデューサーのOKIさん、アイヌの伝統歌ウポポの再生と伝承をテーマに活動するMAREWREWのメンバーRekpoさん、アイヌの姉妹ユニットKapiw&Apappoさんら4人が参加している。

 アンコールに応えて、朝崎さんが「いきゅんな加那」を歌い、会場から盛大な拍手が送られた。

https://amamishimbun.co.jp/2024/04/10/49565/


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福祉活動に役立てて アイヌ民族文化財団が寄付  白老

2024-04-11 | アイヌ民族関連

苫小牧民報2024/4/10配信

 白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)を運営するアイヌ民族文化財団は8日、町共同募金委員会(平野弘会長)に4万6625円を寄付した。財団運営本部の村木美幸本部長と羽生孝之総務課長が町総合保健福祉センター(町東町)を訪れ、「町内の福祉活動推進…

この続き:212文字

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https://www.tomamin.co.jp/article/news/area2/135438/


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人形作家の秋山信子さん死去

2024-04-11 | アイヌ民族関連

時事通信2024-04-10 21:32

秋山 信子さん(あきやま・のぶこ、本名今井信子=いまい・のぶこ=人形作家、人間国宝)9日午後7時24分、老衰のため大阪府河内長野市の自宅で死去、96歳。大阪市出身。葬儀は12日午前10時半から河内長野市松ケ丘中町1368の2の河内長野典礼会館で。喪主はおいの秋山清(あきやま・きよし)さん。
 日本古来の衣装人形をはじめ、アイヌや朝鮮半島、モンゴルなどの風俗も題材に取り入れて人形を制作。幅広い作風で情趣豊かに表現する独自の様式を築いたとして、1996年に人間国宝(衣装人形)に認定された。

https://sp.m.jiji.com/article/show/3209627


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東部・花蓮にブルネイからのチャーター便 80人以上が観光へ/台湾

2024-04-11 | 先住民族関連

フォーカス台湾2024/04/10 18:34

国際チャーター便で花蓮空港に到着したブルネイからの観光客ら=花蓮県政府提供

東部・花蓮とブルネイを結ぶ国際チャーター便が9日、初めて運航された。ブルネイから訪れた80人余りが2泊3日の観光を楽しむ予定。徐榛蔚(じょしんい)県長は、観光産業復活のきっかけになってほしいと期待を寄せた。

花蓮県政府観光処の張志翔処長によると、チャーター便はロイヤルブルネイ航空が運航。到着時には消防車による放水アーチや原住民(先住民)族によるダンスで歓迎した。

観光客の一人は「楽しみにしていた」とした上で「地震でタロコ(太魯閣)峡谷には行けなくなったが、いつか訪れたい」と語った。

県政府によれば、花蓮空港では12日にはタイから、27日にはベトナムからのチャーター便が到着するという。

(林巧璉/編集:齊藤啓介)

https://japan.focustaiwan.tw/photos/202404105001


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呉釗燮外交部長、訪台中の豪議員団を晩餐会で歓迎

2024-04-11 | 先住民族関連

台湾トゥディー2024/04/10 

中華民国外交部(日本の外務省に相当)の呉釗燮部長(外相)は8日、台湾を訪問中のオーストラリア連邦議会の「外交・防衛・貿易委員会」の委員長、Shayne Neumann下院議員と「情報・安全保障委員会」の副委員長、Andrew Wallace下院議員を始めとする超党派議員5名の歓迎晩餐会を開催した。
呉部長はまず、台湾ビールを振る舞って一行を歓迎した。呉部長はあいさつで、「オーストラリアは台湾の重要なパートナー。様々な重要な国際舞台で、積極的に台湾を支持するという発言をしているだけでなく、二国間の経済、貿易、投資関係はますます緊密になっている。また、留学や就職のためにオーストラリアへ行くことを選ぶ台湾の若者が増えている。オーストラリアは、インド太平洋地域において活躍する一員でもあり、ルールに基づいた国際秩序を守り、民主主義、自由、開かれた社会などの普遍的価値を守ることに尽力している」と述べた。
台湾とオーストラリアがインド太平洋地域の民主主義パートナーで、緊密な二国間経済貿易関係にあると指摘したNeumann下院議員は、両国に豊かな人的・文化的なつながりがあると述べた。一方Wallace下院議員は、オーストラリアと台湾が他国からの経済的威圧に苦しむ状況にある中、オーストラリアは今後も国際的な友人と団結し、台湾を断固として支持していくと強調した。
台湾とオーストラリアの二国間協力は近年、経済・貿易、投資、クリーンエネルギー、教育・文化、バイオテクノロジー、科学研究、先住民族の分野で徐々に深まっている。オーストラリア連邦議会の超党派議員団による今回の台湾訪問は、双方の深い友好関係をさらに示すもので、今後も両国は友好的な互恵関係の構築に向けて努力を続けていく。

https://jp.taiwantoday.tw/news.php?unit=149&post=250938&unitname=ニュース-政治&postname=呉釗燮外交部長、訪台中の豪議員団を晩餐会で歓迎


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アラスカの先住民「イヌピアット」の協力を得て制作されたパズル・アクションゲーム『Never Alone 2』正式発表。

2024-04-11 | 先住民族関連

電ファミコゲーマー2024年4月11日 04:20

オンラインおよびローカルでの協力プレイに対応。前作は遊びながら異文化を知る教育的な側面が高く評価された作品

Humble Gamesは、インディーゲーム情報番組「Triple-i Initiative 2024」にて、アラスカの先住民を題材にした横スクロールのパズル・アクションゲーム『Never Alone 2』を正式に発表した。

発売時期、対象プラットフォームとも未発表。

『Never Alone 2』は、アラスカ北極海沿岸に住む先住民「イヌピアット」の協力を得て制作されて2014年に発売された『Never Alone』の続編。

前作はゲーム部分のほか、「イヌピアット」を取材した見ごたえある映像ドキュメンタリーが視聴することが可能で、異文化などを知る教育的な側面を持つゲームとしても高く評価された。

なお「イヌイット」はアラスカ、カナダ、グリーンランドの先住民の総称、もしくはカナダやグリーンランドの先住民の総称として用いられることがあるが、アラスカ北部のイヌイットは「イヌピアット」とも呼ばれ、固有の言語・文化的特徴・歴史的背景を持っている。

「イヌイット」という呼称は、カナダやグリーンランドの先住民が自称として用いることが多いが、アラスカ北部の先住民は自らを「イヌピアット」と自称している。

続編となる本作は、前作の主人公であるヌナと相棒であるキツネが続投するようで、オンラインおよびローカルでの協力プレイに対応。厳しい凍ったツンドラから太古の柳が生い茂る森の谷まで、さまざまな環境を探索することになる。精霊とのつながりを築きつつ、イヌピアットを脅かす壮大な謎を解き明かすことになる。

本作でも、イヌピアットに伝わる、長老、作家、語り手、コミュニティのメンバーで語り継がれた民間伝承をモチーフとしているという。

なお対象プラットフォームは明言されていないが、Humble GamesがSteamでも情報発信しているため、Steamが有力と思われる。

『Never Alone 2』の発売時期は不明。今後の続報に期待したい。

https://news.denfaminicogamer.jp/news/240411d


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珍しいキタフクロモグラの撮影に成功 豪北西部

2024-04-11 | 先住民族関連

CNN2024.04.10 Wed posted at 12:26 JST

キタフクロモグラがオーストラリアで発見された/Kanyirninpa Jukurrpa via X

(CNN) オーストラリアの西オーストラリア州北西部の先住民所有地で、自然保護官(レンジャー)がモグラに似た珍しい有袋類、キタフクロモグラの姿を撮影した。

この地域にレンジャーを配置している先住民団体が、「素晴らしいニュース」として発表した。

キタフクロモグラが目撃されるのは10年に5~10回程度とされ、生態はなぞに包まれている。

モグラに似た外見で目が退化し、光沢のある体毛に覆われている。体長10センチほど、体重は40~60グラムで、尾は太く短い。えさは地中の幼虫やミミズで、土を掘る前足には長い三角のつめが生えている。

同じ仲間のフクロモグラは体長18センチほどで、オーストラリア中部に生息する。

地下でほとんどの時間を過ごし、地上にはめったに現れない。専門家によると、砂粒の間から入り込む少量の酸素があれば呼吸できるという。

前回は昨年6月、オーストラリア中部の巨大な岩山「ウルル」での目撃情報が報告されていた。

https://www.cnn.co.jp/fringe/35217565.html


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「核実験場の風下には人が住んでいた」アカデミー賞『オッペンハイマー』が描かなかった被曝の真実 A GLARING OMMISSION

2024-04-11 | 先住民族関連

ニューズウィーク2024年4月10日(水)15時30分

ナディラ・ゴフ

1945年7月16日、ニューメキシコ州アラモゴードにあるトリニティ実験場で史上初の核実験が行われた JACK AEBYーCORBIS/GETTY IMAGES

<ニューメキシコの核爆弾実験場の近隣には、先住民やメキシコからの移民が住んでいた。映画から抜け落ちた住民の被曝被害の実態に見えるアメリカの「誤った理想」>

今年のアカデミー賞で主要7部門を制した『オッペンハイマー』(クリストファー・ノーラン監督)が時代を超えて語り継がれる名作であることは、たぶん間違いない。その点に異論を唱えるつもりはない。

しかし批判すべき点はある。とりわけ、あの3時間の大作で語られなかった部分だ。例えば、広島や長崎で犠牲になった人たちのこと。

ああ、その話なら日本映画でたくさん語られているよ。そんな反論が(少なくともアメリカ国内では)返ってくることは承知している。では、こちらはどうか?

戦時の国策で原爆の開発が進められ、その具体的な作業と実験が行われた米ニューメキシコ州で生き、その最も恐ろしい影響を身に受けた地元の人たちはどこへ消えたのか?

当時、原爆開発に携わった科学者たちが拠点としていたのはニューメキシコ州ロスアラモスだ。しかし暗号名で「トリニティ」と呼ばれた核実験場のあった場所は、ロスアラモスから約320キロ以上も離れていた。

この隔たりが映画『オッペンハイマー』では不分明だ、と指摘するのはルイジアナ州立大学准教授のジョシュア・ウィーラー。

先ごろ科学史研究所(フィラデルフィア)の機関誌「ディスティレーションズ」に、トリニティ核実験の最も深刻な影響を受けた人々(とその子孫)に関する詳細な調査報告を寄せた人物だ。

調査対象は俗に「風下の民」と呼ばれる人たちで、みんな当時の核関連施設で働いていたか、実験場の風下に暮らしていた。

複雑な話と大勢の人物を3時間の枠に押し込めた映画だから、些細な事実関係に触れる余裕はなかったのかもしれない。だが、消し去られた真実はあまりにも重い。

そもそも、当時の政府がニューメキシコ州の複数の地域から住民を強制退去させた事実が消し去られている。

「この映画で映し出されるニューメキシコの土地には、見渡す限り誰もいない。もちろん映画的には美しい光景だが、当時の現実を映し出してはいない」と、ウィーラーは言う。

ちなみに彼の家族も当時トリニティの近くで牧場を経営していたが、戦時の強制収用法により、無理やり土地を奪われていた。

ロスアラモスの一帯にはもともとアメリカ先住民の集落があり、プエブロ族が暮らしていて、それ以外にメキシコから来た人たちの牧場や農園が30以上もあったけれど、みんな立ち退きを命じられた。そう筆者に教えてくれたのはニューメキシコ大学准教授のマライア・ゴメスだ。

「私の曽祖父母とその家族もそうで、政府から退去通知の書面が送られてきた。中には書面の来なかった家もあるが、問題はそこじゃない。本当にひどいのは、その書面が英語で書かれていたこと。あそこで暮らしていたのはスペイン語しか分からない人たちなのに」。ゴメスはそう説明してくれた。

家畜が射撃訓練の標的に

たいていの場合、彼らは無理やり、暴力的に立ち退かされた。

ゴメスは祖母から聞いた話として、連邦政府がブルドーザーで畑をつぶし、兵隊が家畜を射撃訓練の標的とし、一帯を占拠した憲兵隊と地元住民の間で争いや「人種差別的な口論」もあったと語った。

あの映画で映し出された果てしない無人の砂漠は、「ロスアラモスやトリニティは辺ぴな場所で誰も住んでいなかったという連邦政府の主張」をなぞっただけ。ゴメスはそう指摘する。

トリニティがロスアラモスから離れた場所にあった事実の消去は、ロスアラモスの科学者たちが核実験の破壊的な影響を知っていたか、少なくとも想定していたという重要な事実も塗り隠している。

彼らには、自分たちの居場所の近くで実験をやりたくない理由があった。だから遠く離れた場所を選んだ。そこにも(1940年の国勢調査によれば)13万人以上の住民がいたが、その大半は昔からいたメキシコ系の人か、先住民のメスカレロアパッチ族だった。

「あそこでは癌になる人が異様に多いと聞く。特に多いのは、放射線被曝との関連が指摘される甲状腺癌や自己免疫疾患。そういう話がトリニティ実験以後の世代で語り継がれている」とウィーラーは言う。

ただし「風下の民」の被害には科学的な証拠がない。あるのは自分たちの体験談だけだ。ウィーラーによれば、マンハッタン計画に加わった科学者たちは核実験に伴う放射性降下物に関する十分なデータ収集に熱心ではなかった。

核実験後、周辺の牧場主らの住居の放射線量を測定したところ、「当時合意されていた安全レベルの1万倍もの放射性物質」が検出された例もあるとウィーラーは指摘する。

マンハッタン計画もトリニティ実験も最高機密だったから、放射性降下物を浴びた被害者に真実は伝えられなかった。

あの核実験の後、トリニティ周辺では家屋や農作物、井戸や貯水槽にも放射能の灰が降り注いだが、軍は住民に「何の心配もない」と言い続け、今までどおりに暮らせばいいと教えていた。

「だからみんな、汚染された井戸水で赤子を洗い、水を飲み、汚染されたものを食べていた」とウィーラーは言う。

もっと許し難いのは、プルトニウムの体内摂取が外部被曝よりもさらに危険であることを、科学者も政府も知っていたという事実だ。

1994年にビル・クリントン大統領が設置した調査委員会の報告によると、マンハッタン計画では事前に、放射性物質を摂取した場合の影響を評価するための人体実験を全米各地の病院で進めていた。

原爆投下は決定済みだった

知らないうちに放射能を浴びてしまった人だけではない。土地を奪われ、生活の糧を失った住民の多くは、やむなくロスアラモスの研究所で働くことになった。

放射性廃棄物の清掃や処理に携わる職員は仕事が終わると「洗剤で体中をこすり洗いしたものだ」とゴメスは言う(彼女の祖父と大叔父も研究所で働き、癌で死んだ)。

「皮膚をこすり、ガイガーカウンターが鳴りやむまでは帰宅が許されなかった。でも、その理由や意味は誰も説明してくれなかった」

映画『オッペンハイマー』にロスアラモスの労働者は登場しない。だがウィーラーによれば、そこでは「どうせ英語は読めないから安全保障上の脅威にならない、と判断された多くの地元民」が働いていた。

あの映画には、もうひとつ重大な事実のすり替えがある。トリニティ実験の成功後に、原爆が日本に向けて運び出される場面だ。ウィーラーによれば、実際は「爆発実験の前に運び出されていた。原爆投下の決定は先に下されていて、実験で何が起きようと関係なかった」。

こうした難点はあるものの、『オッペンハイマー』はある冷酷な現実を描き出すことに成功している。それは、誤った理想を掲げて人を傷つけ、無用な二次被害を積み重ねるというアメリカ特有のパターンだ。

この映画はまた、あの戦争に勝つために原爆投下は必要でなかったとも告げている。アメリカの軍部は最初から、想定される「利益」を得るためには罪なき人々の「犠牲」が必要だと論じていた。そして結果として、核兵器という名のパンドラの箱を開けてしまった。

『オッペンハイマー』は歴史の半分しか語っていないが、ニューメキシコで起きた話を大々的に取り上げてくれた。おかげでトリニティやロスアラモスの人々が、自分たちの物語を語るチャンスができた。

「ひどい映画だ、自分は見ない、と地元の人たちは言うかもしれない」とゴメスは言った。「でも私は違う。これはすごい、きっとみんなが『トリニティ』や『ニューメキシコのマンハッタン計画』という単語で検索し始める。楽しみだわ」

それでもウィーラーには別な心配がある。ハリウッド映画の罠に、みんながはまってしまうことだ。「キリアン・マーフィー演じるオッペンハイマーの顔に浮かぶ苦悶の表情を見れば、彼が後悔の念に押しつぶされそうになっていることが分かる」と彼は言う。

「でも、そこが問題だ。一人の人間に罪を背負わせることで、他の人間は罪悪感から逃れられる。それでいいのか。アメリカという国は一貫して、マージナル(周縁的)なコミュニティーを無視し、差別し、破壊し続けてきた。科学の、あるいは経済の進歩のためと称して」

ウィーラーは続けた。「アメリカという国を偉大にした数あるプロジェクトのほとんどで、マージナルなコミュニティーが破壊されてきた。マンハッタン計画もトリニティの核実験も、その延長線上にある」

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https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2024/04/post-104213.php


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