釧路新聞7/7(日) 8:00配信
阿寒アイヌ協会(床州生会長)は6日、阿寒湖原産のヒメマスの恵みと神々への感謝を祈る「ヒメマス祭(カパチェプノミ)」を、北海道釧路市阿寒湖温泉のフィッシングランド阿寒・桟橋および阿寒湖商業振興共同組合駐車場(阿寒湖温泉2)で開いた。阿寒湖畔のアイヌ民族や温泉街関係者が参列し、伝統儀式を執り行った。
同イベントは、ヒメマスの原産地が阿寒湖であることを地域の人たちに再認識してもらうとともに、アイヌ文化の振興、啓発などを目的として2017年に始まり、今回で7回目となる。
ヒメマスは昨年の不漁を受け、今年は資源確保のため漁を中止した。開会に当たり、床会長は「阿寒湖が原産地であることが知られていなかったり、間違ったアイヌ語が広まっていた現状を変えようと始めたイベント。日頃思っていることや、自然の恵みに祈りをささげてほしい」とあいさつした。
続いて、ヒメマスが丸木舟で運ばれ、会場で祭司が受け取り、供物とともに祭壇に並べ、カムイノミ(神々に祈りをささげる儀式)、ヌサオンカミ(祭壇での神への祈り)、イチャルパ(先祖供養)などを行った。あいにくの雨模様だったが、一連の儀式を荘厳な雰囲気の中で執り行った。
儀式の後には札幌アイヌ協会、上川アイヌ協会、阿寒アイヌ民族文化保存会が古式舞踊を披露。イベントの最後は来場者も一緒になった輪踊りで締めくくった。
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