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簾舞通行屋150年 郷土史刊行 200セット、まちづくりセンターで販売

2024-03-16 | アイヌ民族関連

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北海道新聞2024年3月15日 10:00

【南区】簾舞地区まちづくり連合会は、簾舞と近隣地区の成り立ちを解説した「簾舞・豊滝・砥山 百五十年史~旧簾舞通行屋開設150年のあゆみ~」を発行しました。「旧簾舞通行屋(旧黒岩家住宅)」に住んでいた黒岩裕さん(77)を中心とする編纂(へんさん)委員会が、約3年がかりでまとめ上げました。150年の節目が札幌市の区制施行50周年とも重なり、南区の「未来へつなぐ笑顔のまちづくり活動推進事業」として出版事業が実施されました。

 記述によると、開拓使が1872年(明治5年)、簾舞地区に宿泊施設「通行屋」を設置した時から和人の定住が始まりました。それから150年。通行屋の建物は、開拓使から屋守(管理人)に任ぜられた初代黒岩清五郎さんから代々子孫に引き継がれ、大切に守られてきました。

 開拓使は道内を移動する旅客や貨物運搬の便宜を図るため各地に通行屋や駅逓所を設置。現在の札幌の市域と近隣合わせて8カ所あったといわれますが、開拓使の廃止とともに消え、唯一残ったのが、黒岩家が住み続けた「旧簾舞通行屋(旧黒岩家住宅)」です。1984年に札幌市有形文化財の指定を受け、郷土資料館も併設して86年から公開されています。

 今回の出版に際して、黒岩家4代目当主で郷土資料館館長の裕さんが主筆を務めました。地域の人々の営みがどのように始まり、さまざまな変遷を経て今に至るかを膨大な資料や古地図と古写真、自らの記憶に残るエピソードを交えて書きつづりました。その記述の裏付けを確かなものにするため、編纂委員の一人で簾舞まちづくりセンター所長の山北尚志さん(70)が史料や文献を調べ、校正を行いました。

「簾舞・豊滝・砥山 百五十年史~旧簾舞通行屋開設150年のあゆみ~」上下巻

 A4判で上下巻計488ページ。上巻では、先史時代の海獣の化石発見でかつては豊平川上流域まで海であったことや、幕末の探検家・松浦武四郎がこの地を歩き、簾舞の語源であるアイヌ語の「ニセイオマップ」を地名に記した日記も紹介されています。上巻は昭和の終わりまで。下巻は平成から令和4年(2022年)までを記載しました。

 ・・・・・・・

 上下巻1セットで4180円。限定200セット。購入希望者は29日までに、簾舞まちづくりセンター、電話596・2059(午前9時~午後5時)へ。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/987250/

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