北海道新聞 07/12 05:00
鈴木直道知事は11日のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」開業記念式典で、開業を新型コロナウイルスの影響で停滞した道内観光の再生につなげたい思いを強調した。就任後からPR役を自任し、認知度の向上に努めてきた。ただ、開業が3カ月近く遅れた上に、感染対策に伴う入場制限もあり、年間来場者100万人の目標達成には息の長い取り組みが求められる。
「近い将来、日本中、そして世界の多くの方々に、ウポポイがあるからこそ北海道に行きたいと思ってもらえる日を実現させる」。鈴木知事は式典で、感染対策を講じながらアイヌ文化の魅力を国内外に発信する考えを語った。
ウポポイは、鈴木知事の後ろ盾とされる菅義偉官房長官肝いりの施設でもある。昨年4月の知事就任後、催しでのPRといった公務の場だけでなく、自らのツイッターなども駆使して発信を続け、認知度を上げる取り組みをしてきた。
知事は道の本年度予算編成で、今夏に予定されていた東京五輪マラソン札幌開催と並ぶ重点施策に位置づけ「成功の連鎖をつくり出す」と強調した。道が昨年8月に行った道民の認知度調査では35・4%にとどまっていたが、今年2月には72・4%まで上昇した。
ただ、ウポポイは感染対策のため開業を約3カ月遅らせた上、今後も事前予約制で1日当たりの入場を平日は約2千人、土日は約2500人に制限。大半の外国とも渡航制限が続き、想定した外国人観光客の来場も当面は見込めない。
知事は10日の記者会見で、先住民族の文化に関心を持つ外国人をターゲットにした動画配信や、ウポポイ訪問への需要調査の実施を政府に要望したと説明。「物理的に来れなくても来たい人がいることも示していくべきだ」と語ったが、当初の想定通りに集客を図るには、課題の多い船出となった。(村田亮)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/439725
鈴木直道知事は11日のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」開業記念式典で、開業を新型コロナウイルスの影響で停滞した道内観光の再生につなげたい思いを強調した。就任後からPR役を自任し、認知度の向上に努めてきた。ただ、開業が3カ月近く遅れた上に、感染対策に伴う入場制限もあり、年間来場者100万人の目標達成には息の長い取り組みが求められる。
「近い将来、日本中、そして世界の多くの方々に、ウポポイがあるからこそ北海道に行きたいと思ってもらえる日を実現させる」。鈴木知事は式典で、感染対策を講じながらアイヌ文化の魅力を国内外に発信する考えを語った。
ウポポイは、鈴木知事の後ろ盾とされる菅義偉官房長官肝いりの施設でもある。昨年4月の知事就任後、催しでのPRといった公務の場だけでなく、自らのツイッターなども駆使して発信を続け、認知度を上げる取り組みをしてきた。
知事は道の本年度予算編成で、今夏に予定されていた東京五輪マラソン札幌開催と並ぶ重点施策に位置づけ「成功の連鎖をつくり出す」と強調した。道が昨年8月に行った道民の認知度調査では35・4%にとどまっていたが、今年2月には72・4%まで上昇した。
ただ、ウポポイは感染対策のため開業を約3カ月遅らせた上、今後も事前予約制で1日当たりの入場を平日は約2千人、土日は約2500人に制限。大半の外国とも渡航制限が続き、想定した外国人観光客の来場も当面は見込めない。
知事は10日の記者会見で、先住民族の文化に関心を持つ外国人をターゲットにした動画配信や、ウポポイ訪問への需要調査の実施を政府に要望したと説明。「物理的に来れなくても来たい人がいることも示していくべきだ」と語ったが、当初の想定通りに集客を図るには、課題の多い船出となった。(村田亮)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/439725