先住民族関連ニュース

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ヘイトスピーチ許さない社会に 前田教授が講演 札幌

2015-11-16 | アイヌ民族関連
北海道新聞 11/15 07:00

ヘイトスピーチをめぐる問題について語る前田朗教授
 特定の人種や民族への憎悪をあおるヘイトスピーチについて考える講演会が14日、札幌市中央区のウリトンポセンターで開かれた。市民ら約50人がヘイトスピーチを許さない社会のあり方などを考えた。
 戦後70年の節目を迎え、在日韓国・朝鮮人やアイヌ民族などが置かれた状況を見つめ直そうと、市民でつくる「戦後70年の今を見つめ、未来を考える会」が主催した。
 札幌市出身でヘイトスピーチの問題に詳しい東京造形大の前田朗(あきら)教授(59)=刑事人権論=が講師となり、最近の状況を紹介した。
 前田教授は、日本では表現の自由を根拠にヘイトスピーチを法律で規制することに慎重な意見が多く、「相手の人格を攻撃し、精神的・身体的な被害を生むことを見落としている」と指摘した。「表現の自由とは、(在日韓国・朝鮮人のような)少数派の意見を尊重するためのもの。被害は深刻で、踏み込んだ法的な対応が必要だ」と訴えた。(野呂有里)
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/sapporo/1-0202221.html

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白老のポロト公園でイオル体験事業、アンコウを調理

2015-11-16 | アイヌ民族関連
室蘭民報 【2015年11月15日(日)朝刊】

アンコウに包丁を入れる参加者 一般社団法人白老モシリ主催のイオル体験交流事業が13日、白老のポロト公園で開かれ、アイヌ語で「ペライショック」と呼ばれるアンコウを調理、みそ味の鍋にして味わった。
 白老や登別から20人余が参加。白老の熊野昭子さん、野本テツ子さんがまず木の枝につるしたアンコウを解体する「つるし切り」を実演。女性たちは指導を受けながらアンコウに包丁を入れて切り身にしたり、直径1メートルほどの大鍋でアンコウ鍋を調理した。参加者からは「アンコウは白老沖でも捕れるんですか」「冬に捕れる魚ですか」といった質問が出ていた。
 ポロト湖を臨む会場は暖かな陽光が降り注ぎ、参加者たちは談笑しながらハクサイやネギ、豆腐などが入ったアンコウ鍋を堪能していた。
(富士雄志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2015/11/15/20151115m_07.html

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日ハム、アイヌに対する不配慮、バナーだけではない。「イランカラプテ」を流行らそう!

2015-11-16 | アイヌ民族関連
ハフィントンポスト- 2015年11月15日 11時07分 JST
プロ野球球団の北海道日本ハムファイターズは、この度、新千歳空港に掲げていた広告を撤去すると発表した。同空港ターミナルビルの天井につり下げられていた縦5・5メートル、横2メートルの巨大バナー4面のうちの1つに栗山英樹監督の写真とともに記されていた「北海道は、開拓者の大地だ。」の文言が問題視された。このフレーズが「先住民族の権利を害し、不適切な表現である」と公益社団法人北海道アイヌ協会より指摘を受けた。
これに対して球団側は「プロ野球界において常に先進的な取り組みをし、新たな領域を切り拓くチームであり続ける意図をこのフレーズに込めた」までだと述べながらも「アイヌ民族の皆様に対して配慮に欠けたことはお詫びすべきとの理由から、可及的速やかに取り下げる判断に至りました」と経緯を明かした。
球団の対応に対してアイヌ協会は「球団は迅速な対応をとられた。今後はこのようなことがないようにしてほしい」と伝えた。
今回の件は最終的に、両者が互いに配慮する形で収まったことは喜ばしい。しかし両者間のやりとりの中で登場する「速やかさ」は今回の件では、見当たらない。つまり、11月6日に撤去されたこのバナーは今年の6月から掲げてあったのである。実に5ヶ月近く多くの人の目にさらされながら空港に掛かっていたことになる。
日本に空港が85ヶ所あるが、その中で新千歳空港の利用者数は全国で4番目に多く、2014年の数字で1927万人が利用している。空港利用者に関しては、日本語を読めない者や注意深く読まない者もいるだろうが、それでもざっと計算すると5ヶ月の間にこのバナーが813万人もの人間の目に触れたことになる。バナーの文言を考える企画段階からも多くの人の目に触れているはずであり、空港で掲示されてからもこのように無数の人間の目に触れていたことになる。
それにもかかわらずなぜ、アイヌ協会が指摘するまで文言は問題であると誰も気づかなかったのか、大きな疑問が残る。これはアイヌではない人間の不勉強や無知によるものなのか、彼らの無関心がもたらしたものなのか。もう一つの側面として、空港を利用したであろうアイヌの人間までもがなぜ気がつかなかったのかも気になる。それはアイヌは、この地の先住民としての自らのアイデンティティーを忘れたのか、それとも倭人によってかつて進められた同化政策の中でアイデンティティーが奪われ、アイヌとしての感覚までも麻痺させられてしまったというのか。
断っておくが、今回の記事を通して、アイヌの人々を批判するつもりも、日本ハムファイターズを責めるつもりも毛頭ない。2014年から北海道に移ってきた野球球団と北海道の先住民族との間の平和で発展性のある良好な関係を願うまでである。ましては日ハムは、このアイヌの地で拠点を置いて活動をしている唯一のプロ野球チームとして、アイヌの力を堂々と取り入れて、生かす特権を有しているのある。
もちろん私ごときが提案するまでもなく、日ハムはとっくにアイヌの力を野球の発展に取り入れていた。2014年のチームのスローガンは「前進せよ」であったが、そこに「戦う人」を意味する「~トゥミコロクル~」というアイヌの言葉を併記した。アイヌの言葉をスローガンに加えたのは、日本の12球団の中で初めてで、もちろん未だに唯一でもある。北海道にホームグラウンドがあるという最大の強みにしっかり気づき、しっかり取り入れていた。
さらには、日ハムとして、アイヌ文化の保存・伝承および発展に寄与したいとの思いから、その前の年(2013年)に産学官連携のもと実施された『イランカラプテ(アイヌ語でこんにちは)』キャンペーンのイメージ動画に日ハムの栗山監督が出演したり、球団選手らが白老ポロタコタン(アイヌ民族博物館)を訪問して体験学習などの活動にも参加をしている。
チームのスローガンにアイヌ語を取り入れたことがきっかけとなり、2014年に札幌大学で「アイヌ語にチャレンジwith栗山監督」という企画も実施され、市民と共に監督が熱心にアイヌ語やアイヌ踊りなどを学んできた。日ハムはアイヌとは素晴らしいといっても過言ではない実に良好な関係を築いてきたことが見て取れる。だからこそ今回のアイヌへの不配慮バナー問題が、アイヌ民族に対して敬意を表する1人の人間として、そして日ハム含む日本野球の1ファンとしても残念である。
しかし、今回の「北海道は、開拓者の大地だ」の失言が出る前に実はその前兆がしっかり現れていた。私たちは皆その現象を見てながらも見落としていた。そのことに気づくことが重要である。そこに私たちにとっての大きな学びがある。
これは2015年1月26日に発表された日ハムの今年のスローガンに注目したい。
2015年の日ハムファイターズのスローガンは、新たな時代を切り開く覚悟を持ち、北海道から野球界に変革を起こすという、強い信念を示す意味で考え出された「EZOlution」である。その意味は、英語の「Revolution(変革)」「Evolution(進化)」「Resolution(決意、誓い)」など幾つもの意味合いを込めているという。スローガンに込めた意味合いは実に素晴らしい。しかしここまでは、素晴らしいと言わざるをえないということが、残念でならない。
気になるのは「EZOlution」に、込めた最後の意味である。それは「EZO」(北海道)だと言う。このアイヌの地で、地域に根ざして活動する球団として、EZO(蝦夷)という言葉をスローガンとして使うに当たっての躊躇することはなかったのだろうか。
近代国家が生まれる前の今の北海道のこの地域は、先住民の言葉でカムイモシリ(神の住むところ)やアイヌモシリ(人間の静かなる大地)などと呼ばれていた。「蝦夷」とは、大和朝廷から続く中央政権から見た、カムイモシリまたはアイヌを異端視した呼称であった。17世紀にアイヌと交易を行ったシサムモシリ(隣人の島という意味。本州のことである)の人間に対して自分たちのことを蝦夷と呼ばず、アイヌ/アイノと呼ぶよう求めたという話もある。蝦夷ではなく、アイヌと、そして蝦夷でなく北海道との呼称が一般的に使われるようになったのは、明治以降なったからである。
話を歴史から2015年に戻したい。つまり、今年になって北海道日本ハムファイターズのスローガンをかつて大和朝廷から続く中央政権から見たカムイモシリやアイヌを異端視する意味合いを含んだ概念を蘇らせたことになる。
球団側に今年のスローガンに「蝦夷」を使うことによって、カムイモシリのアイヌ(神の住むところの人間)は寂しい思いをするかも知れないという想像力は働かなかったのだろうか。
この文章を読んで多数派日本人から少数者は「考えすぎ」や「言葉狩り」との指摘をしてくるに違いない。しかし、少数者に言わせると多数派は「考えなさ過ぎ」や「言葉を大事にしない」としか考えられない。大事なのは一緒に考えることである。一緒に考えるのにどうしたら良いか。
カムイモシリやアイヌの力を野球に取り込む特権を有している日本のたった一つのチームとして、その活躍に期待を寄せたい。そのためにも、この地の先住民への配慮は欠かすことはできない。もしも、日ハム側の意思決定に参加できる立場に、または広報課などにアイヌにルーツのある当事者がいたら、「北海道は、開拓者の大地だ。」も「蝦夷」も事前に止められた可能性は高い。
日本のダイバーシティー アンド インクルージョンはイコール女性活用にばかり目がいっているが、この国の先住民に学び、先住民の叡智を取り入れ、生かすことも立派なダイバーシティー アンド インクルージョンである。
私などは、日本がこの国が好きで来日し、今でもその気持ちには全く揺らぎはない。そして私は、この日本でアイヌと出会い、日本を惚れ直した。和文化と同じようにアイヌ文化もこの日本のかけがえのない宝である。アイヌ文化を和文化に同化させて消してしまうようでは、こんな勿体無いことはない。シサムモシリとアイヌを大事にすることは、日本を一層素晴らしい国にすることでもある。
今回のバナー問題の収束をうけて、北海道アイヌ協会の加藤理事長は「これからも良い関係を築きたい。野球の試合を通して『イランカラプテ』を広めて欲しい」と伝えた。
「イランカラプテ」とは、アイヌの言葉でいう「こんにちは」である。ただアイヌのこんにちは「イランカラプテ」は、日本語のこんにちはのような軽い意味で使われているわけではない。「イランカラプテ」には「あなたの心に寄り添いたい」という素晴らしい意味が込められている。
ダイバーシティー アンド インクルージョンは、我々に強さだけではなく、優しさももたらせてくれる。アイヌは、日本に強さ、優しさ、しなやかさ、美しさをもたらせてくれる。
http://www.huffingtonpost.jp/nishanta/baseball_b_8560378.html

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アイヌ民族儀礼具「捧酒箸」1本1本に個性 網走で展示

2015-11-16 | アイヌ民族関連
北海道新聞 11/15 07:00
さまざまな表情を見せる捧酒箸
 【網走】アイヌ民族が神や先祖にお酒をささげる時に使う木製の儀礼具「捧酒箸(ほうしゅばし)」(イクパスイ)を集めたロビー展が29日まで、道立北方民族博物館(網走市潮見)で開かれている。
 1910年~40年代に収集された56点を展示。アイヌ語で「イク」は酒を飲む、「パスイ」は箸を意味する。祈るときにこの儀礼具の先端に杯の酒を付けてささげることによって、人間の願いが神に伝わると信じられているという。
 展示ケースには、さまざまな材質やデザインの捧酒箸がずらりと並ぶ。道内にはない竹で作られたものや、刀やクマを模した彫刻、金属板をはめ込んだ装飾など、1本1本異なる表情を見せている。
 ロビー展のみの観覧は無料。問い合わせは博物館(電)0152・45・3888へ。(米田真梨子)
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doto/1-0202206.html


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