msn産経ニュース 2010.10.16 03:09
■幕末の北海道 舞台に
東北地方の方言を織り交ぜたシェークスピア劇に取り組む仙台市の劇団「シェイクスピア・カンパニー」が11月6日、大崎市青少年交流館で、新作「アトゥイ オセロ」をお披露目する。舞台は、幕末の北海道。択捉島でロシアと向き合うアイヌ男性の旺征露(おせろ)と、国境警備で渡った仙台藩士の娘、貞珠真(でずま)をめぐる愛の悲劇を演じる。
オセロはシェークスピアの4大悲劇の一つで、ヴェニスのアフリカ人将軍オセロが、妻のデズデモーナが浮気したと思い込んで殺害し、後に真実を知って自殺する物語。劇団を主宰する東北学院大の下館和巳教授にとって思い入れの強い作品だといい、3年あまりの構想を経て、今年4月に脚本を書き上げた。
脚本の土台は、幕末に北海道を警備した仙台藩が、根室沖でロシアと小競り合いを繰り返した史実。南部藩士に育てられた旺征露は択捉島の警備隊長になり、貞珠真と結婚するが、部下の嘘で貞珠真が浮気したと思い込み、嫉妬(しっと)に狂っていく。
オセロがデズデモーナを責める有名な場面は、南部弁の旺征露が「あんだの胸、そごさわの命ばこめだ、そごに死ぬも生きるもかげだ、あんだの胸、わの川が流れるも涸れるもかがっているその泉のような胸がら、ほっぽりなげられでしまったら、もうわはどうにもならぬ」と訴える。
原作と同じく人種問題も絡む繊細な物語だが、下館教授は「オセロはあくまでも男が女にほれるということをあからさまに書いた作品。脚本では、ロシアに対して、日本人とアイヌが一つになっている姿も描いた」。アイヌ研究の第一人者である同大の榎森進教授の監修も受けたという。
12月23~26日に仙台市、来年2月には青森県八戸市でも上演することが決まっている。問い合わせは、劇団事務局(電)090・5840・1103。
http://sankei.jp.msn.com/region/tohoku/miyagi/101016/myg1010160309000-n1.htm
■幕末の北海道 舞台に
東北地方の方言を織り交ぜたシェークスピア劇に取り組む仙台市の劇団「シェイクスピア・カンパニー」が11月6日、大崎市青少年交流館で、新作「アトゥイ オセロ」をお披露目する。舞台は、幕末の北海道。択捉島でロシアと向き合うアイヌ男性の旺征露(おせろ)と、国境警備で渡った仙台藩士の娘、貞珠真(でずま)をめぐる愛の悲劇を演じる。
オセロはシェークスピアの4大悲劇の一つで、ヴェニスのアフリカ人将軍オセロが、妻のデズデモーナが浮気したと思い込んで殺害し、後に真実を知って自殺する物語。劇団を主宰する東北学院大の下館和巳教授にとって思い入れの強い作品だといい、3年あまりの構想を経て、今年4月に脚本を書き上げた。
脚本の土台は、幕末に北海道を警備した仙台藩が、根室沖でロシアと小競り合いを繰り返した史実。南部藩士に育てられた旺征露は択捉島の警備隊長になり、貞珠真と結婚するが、部下の嘘で貞珠真が浮気したと思い込み、嫉妬(しっと)に狂っていく。
オセロがデズデモーナを責める有名な場面は、南部弁の旺征露が「あんだの胸、そごさわの命ばこめだ、そごに死ぬも生きるもかげだ、あんだの胸、わの川が流れるも涸れるもかがっているその泉のような胸がら、ほっぽりなげられでしまったら、もうわはどうにもならぬ」と訴える。
原作と同じく人種問題も絡む繊細な物語だが、下館教授は「オセロはあくまでも男が女にほれるということをあからさまに書いた作品。脚本では、ロシアに対して、日本人とアイヌが一つになっている姿も描いた」。アイヌ研究の第一人者である同大の榎森進教授の監修も受けたという。
12月23~26日に仙台市、来年2月には青森県八戸市でも上演することが決まっている。問い合わせは、劇団事務局(電)090・5840・1103。
http://sankei.jp.msn.com/region/tohoku/miyagi/101016/myg1010160309000-n1.htm