東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

今戸焼(23) 蔵の形の貯金玉

2010-05-30 02:29:10 | 今戸焼(浅草 隅田川)

2007_0101_000000p1010459 「今戸焼(22) 宝珠型の貯金玉」に次いで、登場したと言われている貯金玉(貯金箱)です。作者としては、寺島(向島)の「高野安次郎」や、今戸、長昌寺前で芋屋渡世の傍ら土人形を作っていたという「鈴木たつ」の名前が有坂与太郎の著作に記録として残ってますが、他にも作った人はいたかもしれません。

葛飾区立天文と郷土の博物館で発行した「窯業関連資料1・今戸焼」図録の中に、現在プラスチックの植木鉢の製造に転じられた、春日部市の「井上歳正氏」寄贈の写真資料の中に、「昭和7年 浅草聖天横丁にあった 井上釜次郎さんの妻の兄弟の妻は本屋をし、本屋の後ろで消壺も売っていた。」という解説のある写真の中に、消し壺とともに蔵の形の貯金玉が写っていて、大同小異のもののようです。

蔵は富を蓄える象徴で、それを貯金玉の形にしたところが、宝珠の意匠同様、なかなかのアイデアですね。

2007_0101_000000p1010460 成形の方法は当然割型によるものなのですが、単なる2枚型だとすれば、抜きにくいんじゃないかと思うんですがどうでしょう。仮に2枚型だとすれば合わせ目をどこに入れたら抜けるのか?屋根の鬼瓦部分や張り出した軒がひっかかるのではないかと思うのです。何とも不思議です。

 

 

 

 

 

 

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今戸焼型の招き猫③

2010-05-30 01:58:33 | 今戸焼招き猫(浅草 隅田川)

2007_0101_000000p1010456 今戸焼の型の招き猫に加え、招き狐の土人形にもゲストとして並んでもらいました。

画面後ろ中央のは「招き猫の貯金玉」です。型は「今戸焼の招き猫①」の画像の後ろ右の「不詳の招き猫貯金玉」と同じです。①のがオリジナルの配色に近いのですが、ちょっと楽しんで色違いに塗ってみました。

左端の左招き猫は、お手本は人形玩具学会でご活躍されていらっしゃるHさんが以前くださった施釉の招き猫(なめ人形)なのですが、楽焼き風の仕上げについては、まだ実験中なので、一般的な今戸の招き猫の配色を意識していくつか塗ってみたもののひとつです。何れなめ人形として仕上げてみたいと思います。この招き猫の型は「今戸焼の招き猫①」の中にある「招き猫のぴいぴい」のもとになったものだと思います。

手前に招き狐2種。左は戦前の一時期浅草神社(三社様)の裏手にある「被官稲荷神社」で授与されていたという招き狐の土人形の写真をもとに型を起し、配色は昭和っぽく、赤を基調につけてみたものです。同時に青を基調としたものも塗ってみました。

右側の招き狐は、趣味家の間で「今戸」として伝わっている形の狐を参考にして作ったもので、王子の装束稲荷神社の「狐の行列」や「初午、二の午」で神社から授与されています。

招き猫も招き狐も、画像以外にも手がけた種類のものがあるのですが、生憎、手元にみつからないものもあり、今後また作った際にご覧いただきたいと思います。

以上、拙作の今戸焼型の招き猫アンソロジーでした。

 

 

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今戸焼型の招き猫②

2010-05-30 01:35:02 | 今戸焼招き猫(浅草 隅田川)

2007_0101_000000p1010454 丸〆猫(まるしめのねこ)といって、記録や錦絵、遺跡からの出土品の土人形と三点揃って、現在のところ確認できる招き猫の最も古い姿だとか、最古の招き猫、招き猫の起源や元祖とか言われていますがどうなのでしょうか?

招き猫は全国のいろいろなところで作られていましたが、こうした土人形作りについて、当時として記録に残っていることのほうが稀で、江戸を消費地とした今戸焼は、その点で上記のような記録が残り、錦絵にも描かれ、そして遺跡からも出土しているという点で、幸運でした。

最古の招き猫とは言っているものの、記録に残っていないもっと古い姿の招き猫も存在したかもしれないので、招き猫の元祖とまでは言えるかどうか、、。

後ろ左側の丸〆猫は私として最初に手がけた丸〆猫で、昭和戦前の頃の作と思われるものを手本としました。作者はわかりませんが、最後の今戸人形師であった尾張屋・金澤春吉翁(明治元年~昭和19年)の可能性もあるように思われます。この型には、配色の違うものが幾通りかあって、それらもやってみたことがあります。明治の「うなゐの友」に描かれた丸〆猫と配色は若干違いますが、形はよく似ています。

その次に手がけたのが手前左側の小さな2体。尾張屋春吉翁作の丸〆猫(座姿と臥姿)です。春吉翁も、同じ型の人形へ幾通りか異なる配色をしています。そして次が「丸〆小判猫」。これも尾張屋春吉翁の作の再現を試みたものです。

そして、後ろ右側のが、最近手がけた、新宿区内の「水野原遺跡」から出土した丸〆猫を再現したもの。広重画の「浄るり町繁華の図」に描かれた「丸〆猫屋」に並んでいる猫の配色を参考にして塗ったものですが、よだれかけの縁の部分だけは、伝世の座り猫によくあるように「キハダ」を煮だした汁を塗り重ねて上から真鍮粉を蒔きました。

その後もうひとつ、文京区内の遺跡から出土した「本丸〆」の印のある猫も再現しました。一緒に写真に撮りたかったのですが、整理が悪くてどこへいってしまったのやら、、。画像は当ブログの「今戸人形」カテゴリーの中の丸〆猫⑬の記事か、HPの飾り棚のページにありますので、よかったらご覧ください。

 

 

 

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今戸焼型の招き猫①

2010-05-30 00:59:01 | 今戸焼招き猫(浅草 隅田川)

2007_0101_000000p1010453 はじめて今戸焼の土人形の再現を試みたのは三十路にかかった時でしたので、もう17年前になります。その割には、効率もよくなくて、時間の割には種類をこなしていません。その中で猫物が一番数が多いです。特に招き猫好きというわけでもないのに現時点では種類が一番多いというのはなぜか、、、?やっぱり潜在的に猫が好きなのかなあ、と思ったりします。

一番最初に手がけたのは奥中央の「招き猫の火入れ」です。今戸焼の土人形の最後の作者といわれた尾張屋・金澤春吉翁(明治元年~昭和19年)の作を再現しました。その次に作ったのが、手前右側の「招き猫の貯金玉」。これも尾張屋春吉翁の作の再現です。そのあと、昭和型の「丸〆猫」や尾張屋春吉翁作の「丸〆猫」座り型と臥姿型、次いで「丸〆小判猫」だったと思います。

そして画像手前左側の「招き猫のぴいぴい」。これは、明治時代のものを再現したもので、下の鞴で風を送り込んで鳴らす人形笛です。

その後いろんなお手本をもとに作ったのですが、この画像でいうと奥左の「寺島(向島)の招き猫の貯金玉」と奥右の「不詳の招き猫貯金玉」が最近作った招き猫です。「寺島の貯金玉」は橋場の2代目井上良斎の弟子の高野安次郎という人が寺島に移ってから作っていたといわれるものです。この人は「今戸焼協同組合」の中の一人であったようで、主に、植木鉢や焙烙などを作る傍ら、貯金玉を作っていたようです。貯金玉(貯金箱)を招き猫の形にした最初の例である、最古の招き猫貯金玉、招き猫の貯金玉の元祖であると記述されているのですがどうなのでしょうか?

「不詳の招き猫貯金玉」については、よくわからないので不詳なのですが、無愛想な表情が面白いと思って手がけたものです。

 

 

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