カルテ番号 や・6(41)
玲香は長生きなど意識した事もなかった。
まだまだ先の話だと思っていた。
それが、生きる事、とても長く生きる事を突き付けられている。
そして、長く生きる事は、多くの死を見る事でもある。
多くの死を見続ける事でもある。
イメージとして、長生きは単純におめでたい事のようだった。
だが、現実に院長の言う通りなのだ。
長く生きる事は、親しい人の死を見送る事でもある。
「それが、長寿族の役目なのでしょうか?」
院長は首を振った。
「役目は、生物、全て同じだと思います。
私はこのような仕事をしていて、つくづく思います。
生命あるモノは、全て同じです。
生きとし、生きる、それだけです。
そして、それが、とても大切で意味があると思っています。
長寿族もそうでない生命も、同じなのですよ」
玲香は言った。
「では、何の為に長寿族はあるのですか?」
「生きとし、生きる。
生命の限り、生命を愛おしみ、労り、精一杯生きる。
それは、生命あるモノの役目でしょう。
生命あるモノは、個として存在しています。
つまり、個として存在は長寿族も同じなのです。
ですが、種として、となると少し違いますね」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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