水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」
カルテ番号 や・6(67)
翌日、茂木氏に連絡をとった。
あの公園で待ち合わせをした。
今までの経過報告を一応しておく。
もちろん、長寿族の話はできない。
玲香は大きな秘密が出来た事を歓びと感じていた。
秘密は負担ではない。
それに伴う嘘も負担ではない。
茂木氏に訊ねたいのは、あの院長の言った言葉。
茂木氏なら、どう思うのだろうか?
能力、力を出さない生き方。
それも病を治す立場なのに・・・
先に公園に着いた玲香は、昨日の院長の言葉を思い出していた。
相手を尊厳するから、手を少ししか出さない。
苦しんでいるのに、5パーセントしか力を出さない。
否定はしないが、解からない。
やがて茂木氏がゆっくりと歩いて来た。
玲香も笑顔で迎えた。
社交辞令の笑顔ではなく、素直な笑顔だ。
茂木氏と再会したから、あの院長と会えた。
同族と会えた。
自分の変化を受け入れられた。
茂木氏のお陰なのだ。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
カルテ番号 や・6(66)
以前の玲香は行動的だが理論的でもあった。
今の玲香は、行動的は同じだが、感覚的になっている。
というよりも、理論的というのが空しく思える。
人の理論など、とても狭く浅く表面だけのものだった。
そんなものよりも、感覚で動く方がマシだと思える。
院長の話も解かるが、それよりも、ここにいるから安心なのだ。
不安には理屈があるが、安心に理屈はない。
ただ、心地良い。
「先生、私、今の会社を辞めて、自分の移住地を探します。
でも、当分はこの近くに引っ越して住みますね。
まだまだ先生から情報を聞き出して、それから離れます。
長寿族はお互い離れて生きていくものなのでしょ。
それまでは、よろしくお願いします」
院長は言った。
「あまり、こうするべき、とか思わなくてもいいですよ。
長寿族とはいえ、ただの出来損ないの人間ですから」
玲香はとても満足して帰っていった。
明日から忙しい。
仕事の後始末、引っ越しの準備がある。
今まで忘れていたが、親には何と言おう。
肉親とはいえ、長寿族の目覚めと共に、情が離れてしまった感がある。
それは、自分ながら寂しいと思う。
今までの肉親愛は薄れたが、慈愛とでもいう感情は大きくなったようだ。
肉親がとても愛おしいと感じている。
今までと違う、ゆったりとした感情だ。
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