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白球アフロ

2020-07-26 08:27:32 | 

 都立等々力高校野球部に2年生の黒人アメリカ人のクリスが転校してきました。黒人の父と日本人の母の子であるクリスの入部に、弱小の野球部員は「助っ人が現れた!」と思うが、守備は一級品のクリスの野球センスにも、荒削りのバッティング、そして、進塁のための犠牲バントなど日本野球への不理解が横たわります。また、日本へ来た理由も意味深であり、野球部員やクラスメートは心を悩ませます。

 厳しい練習の総決算、夏の地区予選大会が開催され、格上の港北大学付属渋谷高校との初戦がプレーボールされます。等々力高校野球部員は自我の生きる上での課題を抱きつつ、自らの青春を燃やし尽くすべく、熱戦を展開します。

 地区予選だけで終わる高校野球のこの夏、さわやかな風が吹き抜ける1冊です。

『白球アフロ』(朝倉宏景著、講談社文庫、本体価格610円)

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