あなたの本の世界を変えましょう!

板宿の書店主から見た、本・まち・環境を語ります!

令和の現場力

2019-09-10 18:29:16 | 

 日本では、人手不足が顕著になり、その一方ではAIが進み、現場力の再構築がなされようとしています。ドイツの工場などでは、人が全く介在しない現場が生まれているらいいですが、日本ではやはり、人間を中心に置いた現場にロボットやAIが介在する形態をとることが望ましいと訴えています。

 本書で一番印象に残ったのは、現場の理想像は、「YTR」を目指すべしとしています。これは、

「Y=役に立つことを、T=楽しく、R=楽にやる」

であり、人間本位の目標です。

 また、 「To Do」より「To Be」 を考えることを奨めています。つまり、何をするかではなく、どうあるべきかを優先的に考え、行動していくこと。そうなると、現状の改善により延長線上を掘り下げるのではなく、現状を否定し、ゼロベースで考える現状破壊型が当たり前になってくるでしょう。

 良品計画、変なホテル、SOMPOケア(介護)など、変貌した現場を紹介し、理解が深まります。最後に、私も知っている、千葉の大里綜合管理の「YTR」の今を伝えてくれているのは嬉しかった~

『令和の現場力 デジタル×AI時代の「業革3.0」』(遠藤功・山本孝昭 著、日本経済新聞出版社、本体価格1,600円)

 

   

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする