島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

寒気が1周

2011-02-12 13:14:52 | 気象
2月10日にはあれだけ溶けていたのに、平成新山は昨日・今日で再び雪化粧を施しました。
先日、気象予報士でもある寺井先生が来館された時にこんな興味深いお話しを伺いました。
「寒気は約1ヶ月で1周してくる。」
おおまかにざっくりとした話をすると、昨年末(12月30日、31日)に寒波が日本列島を襲ったことは記憶に新しいと思います。
1月末ごろに訪れた寒波(センターの気温がマイナスだった)は、その時のものが北極圏周辺を1周してきたものだそうです。
そして今回の寒波は、1月15日ごろのもの。
覚えていますか?
センター試験の日に雪が降りましたね?
その時の寒波です。
丁度とは言いませんが、約1ヶ月の周期です。
これから徐々に寒波は弱まり、3月上旬、島原では初市が開かれる頃に“花冷え”と呼ばれる最後の寒さになるのだそうです。
ああ~暖かい春はもうすぐだ~。
*花冷え・・・桜の花が咲く頃に寒さが来ること。(国語辞典)
人気ブログランキングへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南島原駅(旧島原湊駅)

2011-02-11 13:24:24 | 観光・施設
南島原駅(旧島原湊駅)は、1913年、島原鉄道が諌早ー島原間の全線開通に合わせ、終着駅及び機関庫として開設されました。
この地は白水川の河口で、その堆積物と島原大変の眉山崩壊によってできた島や入り江で成り立っていました。
ここを鉄道の基地とするには広大な用地が必要となり、近くの島や権現山(今の霊丘公園)から土砂を運び埋め立てることになりました。
難工事のすえ、一町あまりの用地が確保され駅舎をはじめ、白水川には鉄橋を架けて、現在の鉄道基地が完成しました。

右奥に機関庫。
駅舎は70坪あまりの洋館平屋建てで、中央には切り妻型の玄関を設けたモダンな建物として注目を浴びました。
その後、1922年の口之津鉄道開業により島原の南の玄関口としてさらに栄え、加津佐駅まで開通すると1日6本の列車が南目へ往復しました。
1952年には1日約1000人の人が利用し、手狭になった駅舎は2階建てに改築されました。
このように島原半島の鉄道の拠点として、島原の歴史を見守ってきた駅舎も米寿(八十八歳)を過ぎ、老朽化が見られました。
保存か解体かの検討がなされましたが、長崎県と島原市の支援のもと改修工事が完成し、歴史的な建造物として保存されています。

人気ブログランキングへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国指定天然記念物

2011-02-10 13:16:57 | 平成新山
本日の平成新山です。
ここ数日の暖かさで北側斜面の雪も溶け始めました。
以前に比べ、だいぶ黒い岩肌が目立つようになりました。
そーいえば、「平成新山」も国指定の天然記念物なんだよなー。
今さらながら、簡単な紹介をします。
1990年(平成2年)11月17日、普賢岳の山頂から少し離れたところにあった「地獄跡火口」と「九十九島(つくもじま)火口」から噴火が始まりました。
はじめは水蒸気爆発でしたが、翌年の5月になると溶岩ドームが出現しました。
溶岩ドームは成長と崩壊を繰り返し、度々火砕流を発生させました。
平成3年6月3日に発生した火砕流は、多くの犠牲者を出し、“火砕流”という言葉を市民に印象づけました。
その後も土石流などの災害を起こしながら、足掛け5年の噴火活動を終えました。
平成8年5月20日に、溶岩ドームは「平成新山」と命名されました。
平成16年4月5日には、新たに形成された火山としては「昭和新山」に続き2例目となる国の天然記念物に指定されました。
現在の平成新山の高さは、1483m、雲仙岳の最高峰となっています。
人気ブログランキングへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

われん川

2011-02-09 14:59:04 | 島原
逆光気味のうえ見難くてすみません。
「われん川」です。
存在は知っていたのですが、正確な場所が分からず、今頃の紹介になってしまいました。
水無川導流堤下流の湧水個所から有明海に注ぐ河川です。
噴火以前は、地域住民の洗い場や憩いの場として利用され、生活にとけこんでいました。
安中(あんなか)地区が土石流で壊滅的な被害を受け、われん川の泉と石垣だけが唯一の面影を残す遺構となりました。
そのため地域住民の参加により国土交通省が砂防指定地の利活用の一つとして整備しました。
ふるさとの再生を願う、地域住民の力を学ぶことが出来ます。
砂防指定地内ですが、下流域のため(?)許可なしで自由に立ち入ることができます。
人気ブログランキングへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本日の平成新山

2011-02-06 13:10:01 | 平成新山
本日の平成新山です。
垂木台地の今朝の気温は6度ありました。
3月上旬くらいの陽気ですね。
昨日から暖かく、園内に残っていた雪も一気に溶けました。
お山の雪はまだ残っていますが、これは日の当たらない北側斜面だから。
南側は渓筋に少し雪を残すくらいです。
今日は好天のためか、来館されるお客さんも途切れません。
気のせいか、ご夫婦やカップルが多い様な気がします。
もう、そんな季節なのかな~。(どんな?)
人気ブログランキングへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

FMしまばら

2011-02-05 13:14:23 | 雑談・その他
本日午前、地元FMラジオの“FMしまばら”さんにお邪魔して、出演してきました。
ゲスト出演は2回目ですが、いや~緊張した~;
垂木台地についてやセンターについて、業務内容やイベント紹介など行ってきました。
元来あがり症なので、始まると頭の中が白みましたが、パーソナリティーの“みなやん”のフォローのおかげでなんとか建て直し、無事に切り抜けてきました。
イベントとは違った緊張感があるな~、良い体験ができました。
みなやん、ミキサーのお姉さん、FMしまばらの皆さん、大変ありがとうございました。
そして、聞いていた皆さん、お耳汚しをしてすみませんでした。
FMしまばらは、周波数88.4MHz。
インターネットでも聞くことが出来ます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジオパーク自主勉強会その3 クルージング

2011-02-04 14:00:46 | ジオパーク
珍しく食品でオープニングを飾ってみました。
海鮮丼;1800円です。
新年会を兼ねてということだったので、勉強会のお昼で食事会を行いました。
場所は「漁人市場(ふなといちば)とっとっと」です。
お店の紹介は最後にしますが、店長さんのご厚意で島原湾のクルージングを楽しみました。
写真が多いのでここからは文字少なめです。

まず、乗せていただいた船です。

いざ、でっぱつ!(出発)

1792年の島原大変・眉山崩壊でできた流れ山(九十九島;つくもじま)です。
島原市の背後にそびえる眉山が崩壊して流れてきた土砂の塊です。
眉山とこの島の土は同じものということになります。

ちょっと遠くまで。
深江町の沖くらいまで遠出しました。
平成新山はあいにく雲の中、右に眉山が見えています。

約1時間のクルージングを終え、帰港。
真ん中に見えている塔が「とっとっと」さんの七角堂です。
「漁人市場 とっとっと」
江戸時代の藩主が使用していた「殿様蔵」をそのままの状態で活用した建物で、和食からフレンチ、漁人料理まで専門のシェフが新鮮素材に腕によりをかけたお料理をいただけます。
島原市湊新地町451番地
電話;0957-63-9911
店長さん、ありがとうございました。(宣伝しましたよ~。w)
人気ブログランキングへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジオパーク自主勉強会その2 ボタン山

2011-02-03 13:26:33 | ジオパーク
大野木場近辺を観察した後、山道を登ってボタン山の麓につきました。
ここは平成新山の真下部分にあたります。
センターとは稲生山を挟んで反対側になります。
見上げれば、のしかかるような平成新山、堆積物の真新しい地表、工事中の砂防ダム。
地球活動の大きさを実感できます。
この場所を訪れたのは、2005年以来6年ぶり2回目です。
その時の話しは、昨年(2010年)1月31日、デジカメが壊れている時に過去の写真として紹介しました。
季節は違いますが、6年後の写真がこちらです。

赤松谷上流域です。
昨年の6月末、土石流が発生した場所です。
ここからボタン山を越えて仁田峠へ登る「上大野木場仁田峠線登山遊歩道」がのびています。
片道4,5時間かかる登山道です。

下りは眼下に広がる島原の広大な大地を見渡せます。
天気が良ければ、対岸の熊本も見えるでしょう。
この景色も火山活動によって生まれたものです。
人気ブログランキングへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第25回ジオパーク自主勉強会その1

2011-02-02 13:15:43 | ジオパーク
1週間ほど前のお話しですが、自主勉強会にお呼ばれして参加してきました。
この自主勉強会は、ジオパークのガイド養成講座を受けた、第1期生の方々が雲仙岳災害記念館の長井さんを中心に行っている活動です。
今回は新年会も兼ねてということでお声がかかりました。
まず最初に深江町にある地層を観察に行きました。
約2.5万年よりも以前と思われる、野岳火山が活動していた頃の地層を観察しました。
この時の活動によって、深江町あたりの土地は形成されたと考えられます。

場所を移動して大野木場近辺の農道です。
雪をかぶった平成新山に、妙見岳・野岳がよく見えます。

これまた大野木場近辺の農道ですが、農道脇の石垣には平成噴火によって出てきた溶岩が利用されています。
地元では島原石と呼んでいるもので、当センターのシェルター外壁にも利用されています。
火山噴火によって災害も大きかったですが、こうして復興への有効活用もしている実例です。
今回は岩石そのものの観察に利用しましたが。
ちなみに奥に写っている山は、眉山(天狗山)です。
人気ブログランキングへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする