島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

めざそう!島原半島ジオパーク認定

2008-08-11 14:49:55 | イベント
というわけで、2回目のジオツアーを実施しました(昨日)。
今回は地元に根差した活動を目的に、島原の高校生を対象とした前回と同じく「島原半島の始まり」を見に行きました。
スタートの時間を少し早めに設定して、充分な事前学習(表紙写真)を行い出発しました。
バスの車中から深江断層と布津断層を見学し、龍石海岸へ到着しました。

ここでは口之津層群と呼ばれる海底に積もった地層と普賢岳の噴火活動で積もった地層の不整合面が見られます。
若干壁面が風化して壊れやすくなっているので、観察には要注意です。

さて、次に訪れた場所は原城跡です。
阿蘇山が噴火した時に島原まで流れ着いた火砕流の堆積物を観察します。

火砕流堆積物に含まれていた軽石を手に取って観察してみます。
あまりの軽さにあちこちから「軽い!」と驚きの声が聞こえてきました。

おや?夏の日差しにまいって、海辺に降りてきました。
海水浴でもするのかな?

いえいえ、この海岸には「リソサムニュウム(石灰藻)」と呼ばれる、海藻が石灰化してできた石が拾えます。
近くで海水浴を楽しんでいる家族を横目にしっかりと石の勉強をしました。
さて、口之津港で昼食を済ませると今日一番の難所が待っていました。

前回は早崎海岸へすぐに降りられる場所へ行ったのですが、今回は元気のある高校生ということでちょっとした岩場の行軍です。
厳しい難所を乗り越えるとこの企画の一番の肝「口之津の玄武岩」が現れました。

島原半島が始まった当初に流れ出た溶岩が観察できます。
溶岩は写真の右側から噴出し、固まりながら左側へ流れ、さらに固まった溶岩が後から噴出してきた溶岩に壊されながら左側へ流れている様子が観察できます。

一番の難所を乗り越え、みんなクタクタです。
最後の力を振り絞って、国崎半島の安山岩を採集しました。
国崎半島の安山岩の中には、雲仙・島原ではなく諌早方面に見られる岩石が混じっているそうです。
また、国崎半島方面では何故か海側に向かって山が高くなっている地形が見られました。
もしかすると大昔、橘湾には大きな火山があったのか、それとも諌早方面にくっついていた地形が大きく開いて今の橘湾が出来たのかも知れません。
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