島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

ジオパークガイド養成講座

2008-11-02 14:17:28 | 雑談・その他
第3回島原半島ジオパークガイド養成講座です。
今回は九州大学地震火山観測研究センターの長井先生が、「平成新山の誕生と火砕流」というテーマでバス巡検を行いました。
まずは災害記念館のセミナー室で講義が行われ、基本的な火山の知識を勉強しました。
また、環境省の自然保護官にもご出席いただき、国立公園利用の際のマナーについても学習しました。
「国立公園ということに限らず、持続可能な自然環境を利用するためには、最低限のマナーを守りましょう。」
さて、座学の後は実地研修です。

千本木地区へ移動し、火砕流堆積物の観察です。
ここでは、実際に露頭から掘り出した火砕流堆積物を直接手で触り、岩石を大きさで分類しました。
次に垂木台地に移動し、垂木台地の火砕流堆積物の観察と昼食を摂りましたが、そこは割愛させていただきます。

見たことがある風景写真だと思います。
定点にも今回入らせていただきました。
ここでは、火砕流の恐ろしさを学びました。
噴火当時、島原温泉病院で働いていた方の貴重な体験談なども聞くことが出来ました。
その後、旧大野木場小学校を経由して、仁田団地第一公園へ移動しました。

ここからは1792年に起こった眉山の山体崩壊の地形を見ることができます。
写真で皆さんが見上げている面が、眉山の崩壊面です。
さらにここから眼下に視線を移すと、崩壊によって生じた有明海に浮かぶ流れ山が見えます。
「島原大変肥後迷惑」と呼ばれる舞台となった現場を見渡すことができるのです。
島原市内の限られた地域をぐるりと1周しただけなのですが、かなり内容の濃い講座となりました。
ちなみに今回観察した、千本木地区や定点はまだ立入り規制がかかっており、普段は入ることの出来ない場所です。
コメント
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