適材適所のアドリブ

先日観に行った「１００年の秘密」の中で気になるところがありまして、「あれは台詞間違えだったのか、そういう台本だったのか」って疑問です。

イヌコさんが誰かの言った台詞をさらーっと間違い指摘して先へ進めたシーンがあったんですが・・あれは相手が間違えてアドリブで繋げたんだろうか・・って思いました。役のままであまりにもさりげなく進んだのでよくわからない。でもあれがアドリブだったら流石だなーと。


この間ネットで見た「ピースメーカー」の初日をふと思い出しました。

土方さんのハプニング（沖田の剣を受け止められなかった）

この時って周りの共演者の顔が真顔で止まっているんです。誰も動けない。浜尾君はもちろんの事、ほかの周りの剣士たちも固まっている。

もしこのとき土方さんまでもが動揺して芝居が止まっていたらと思うと恐ろしかった。

あそこですぐ「止められなかった」といって自分で自分に突っ込みを入れた健ちゃんに感心しました。
伊達に場数は踏んでいないなあと。顔色一つ変えずに言ったものねすごいよ。ああいう場の回避能力と言うか舞台度胸のある役者が好きです。

ああいうところで力の差って出るんだなと改めて思いました。

そういえば去年の初演でも近藤さんが「どうしてだトシ」というところを「どうしてだ総司」と言ってしまってとっさに「総司じゃねえ！名前を間違えるな」って切り返したそうで・・・この子の舞台度胸半端ない。

「止められなかった」の後観客がドッと沸いたのを見て某女優漫画の「ほんに子守りも楽じゃねえ」のシーンが頭をよぎっちゃったよ。（赤ん坊（当然人形）の頭が落ちちゃって堂々とそれを拾ってくっつけるシーンの後の台詞だったかな。あれくらいのクソ度胸を健ちゃんに見た！