私の大好きな「氷の城壁」が知らないうちにメディアミックス化されていた。
高校生の恋愛ものにしては人間関係が丁寧に描かれていて主要人物それぞれにスポットの当たった物語があるから誰に感情移入することもなく緩く見守れる漫画だった。
大人が学生恋愛ものって普段は過去を懐かしむか小っ恥ずかしくて読めないけど、この作品って人の感情のすれ違いやぶつかり方が誰にでもあるリアルなゆさぶり方をしていて面白い。誰にでも優しい男の子の心の中の開けられないドアとか、明朗快活な女の子の中にある壁とか主人公の気持ちと周りから受ける印象の差とか、人って多面体だよなって改めて突きつけられた鋭い作品だ。
これはもしアニメ化やドラマ化しても冷静に見れる気がするけど、イメージが一つに固まるとそれはそれで自分が自由に補完していた行間が勝手に埋められてしまうようで複雑。
推しの仕事を否定するようで嫌だけど好きな作品がメディア展開するといつもそう思ってしまう。
そんな自分でも最近あーこれ推しに声をあててほしいなんて作品も見つけたりホントファンって自己中だわ。