演技と音が全て人の手で作られていて席に着いた瞬間からその世界に入っていた。
ずーっと張り詰めた感とおどろおどろしさ感に包まれていて両手をグッと掴んだまま聞き入ってしまったよ。
面白かったとか怖かったとか悲しかったとか言葉ではいくらでも言い表せるんだけど、箕浦さんが最後の語りが終わった後涙がスッと出たのが全てだったな。何だろうこの救われた感じ、諸戸の想いは叶わなかったけどこの世からいなくなることで永遠に箕浦の心に住み続けるって結局は諸戸は彼を捕まえてしまったからこれバットエンドではないのかなと思った。
よちさんの語りが優しくて澄んでいて余計にそれを感じたな。中島君の激しい演技を受け止めるの苦しかっただろうな。感情を曝け出す方は最大限のエネルギーを放出するしそれが一方的な想いだと波動砲並みだからさー、箕浦君もよく生きていたよと思う。好きな人がいたとはいえ彼女の代わりみたいなものだし本当は彼も諸戸に惹かれていたのではと疑ってしまうけど、この作品は箕浦が諸戸に翻弄されつつも彼を最後まで受け入れなかったというのがいい。
時代的な用語のせいで配信とか円盤化はされないだろうから別キャストでまだやっているので見れる人はぜひ見てほしい。
ただ個人的によちさんの朗読は現代劇の方が好きだ、私のマイベストは「とんでもない女」あれは超えられない。普通の人のいろんな感情を自然に語れるのが上手い人だからそっち方面の朗読劇を見たい。
なのでリーライのコントローラーズの再演見に行きたかったなあ。ライブ日程と被りさえしなければな、昔若手俳優を応援していた時東京から早朝バスで名古屋まで6時間かかって行ったけどもうあの元気はないのよね。完全新作なら無理したかもだけど。
追記
どう頑張っても無理だった。そもそも時間丸かぶりじゃん。新作に推しが出るのを待とう。