日守麟伍の和歌(うた)日記 Ringo Himori's Diary of Japanese Poetry

大和言葉の言霊の響きを求めて Quest for the sonancy of Japanese word

「つつじの色の」「袖にまつはる」2首

2020年04月22日 | 日記
 初夏、暑さと肌寒さが繰り返すころ、近くの道端に、つつじが鮮やかに群れ咲いています。子供が小さいころ、似たような道路を、おんぶしたりだっこしたり、手を引いたりして、歩いたことが、思い出されます。

白き赤き つつじの色の 華やぎに 幼き吾子の 過ぎ去りし日々
(真っ白なつつじや、真っ赤なつつじが、道端にびっしりと咲いています。子供が小さいころの日々の思い出が、しきりに思い出されます)


 正面から吹き寄せる風に向かって、緩やかな坂を下りていきました。上着の裾がまくれ、腕にはりついたまま揺れて、重たい感じがします。

吹く風に 向かひて歩む 上衣(うはぎぬ)の 揺らぎの袖に 重くまつはる
(風に向かって歩くと、上着がまくれて、裾が袖にはりつき、重たく揺らいでいます)

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