夕べの道
猛暑が続いて、夕方の散歩が、日が傾いてからの散歩になりました。緩やかな降り坂を歩いていくと、暖色の街灯がぼんやりと灯っているのに気づきました。
ゆるやかに あかりのともる ひとつふたつ このまがくれに みぎにひだりに
ゆるやかに 明かりの灯る ひとつふたつ 木の間隠れに 右に左に
(ゆるやかな坂道を歩いていくと、左右にぼんやりした街灯がぽつりぽつり灯って、木の間に見え隠れしています)
雨の道
雨の降り出した夕方、道端に暖色の花が群れ咲いて、瑞々しく輝いていました。歩いているうちに雨脚が強くなると、蝉や鳥の鳴き声が水音に溺れそうです。
あめにはゆる ひとむれのはな ふりまさる おとにまぎるる とりむしのこえ
雨に映ゆる 一群れの花 降りまさる 音に紛るる 鳥虫の声
(群れ咲く花が小雨に濡れて艶めき、鳥と虫の声は、激しくなった雨音に溺れそうです)
*******
日守麟伍『古語短歌――日本の頂点文化』
Amazon Kindle版、NextPublishing Authors Press版、2019年
日守麟伍『くりぷとむねじあ和歌集――言霊の森』
Amazon Kindle版、NextPublishing Authors Press版、2019年
猛暑が続いて、夕方の散歩が、日が傾いてからの散歩になりました。緩やかな降り坂を歩いていくと、暖色の街灯がぼんやりと灯っているのに気づきました。
ゆるやかに あかりのともる ひとつふたつ このまがくれに みぎにひだりに
ゆるやかに 明かりの灯る ひとつふたつ 木の間隠れに 右に左に
(ゆるやかな坂道を歩いていくと、左右にぼんやりした街灯がぽつりぽつり灯って、木の間に見え隠れしています)
雨の道
雨の降り出した夕方、道端に暖色の花が群れ咲いて、瑞々しく輝いていました。歩いているうちに雨脚が強くなると、蝉や鳥の鳴き声が水音に溺れそうです。
あめにはゆる ひとむれのはな ふりまさる おとにまぎるる とりむしのこえ
雨に映ゆる 一群れの花 降りまさる 音に紛るる 鳥虫の声
(群れ咲く花が小雨に濡れて艶めき、鳥と虫の声は、激しくなった雨音に溺れそうです)
*******
日守麟伍『古語短歌――日本の頂点文化』
Amazon Kindle版、NextPublishing Authors Press版、2019年
日守麟伍『くりぷとむねじあ和歌集――言霊の森』
Amazon Kindle版、NextPublishing Authors Press版、2019年