日守麟伍の和歌(うた)日記 Ringo Himori's Diary of Japanese Poetry

大和言葉の言霊の響きを求めて Quest for the sonancy of Japanese word

「雨の粒だち」1首

2016年05月25日 | 日記
 曇りがちの朝、風の音、鳥の声、虫の声が、あちこちから聞こえてきて、音源を耳で追いながら、ざわめきを楽しんでいました。すると、はっきりした雨粒の音が聞こえはじめ、皺の寄った世界が一瞬のうちに、水中のように透き通りました。

かぜのおと とりむしのこえ もののおと ささめくなかに あめのつぶだち
風の音 鳥虫の声 ものゝ音 さゝめく中に
雨の粒だち

(風の音、鳥の声、虫の声が、あちこちからささやくように聞こえるのに、耳を傾けていると、ふとはっきりした雨粒の音が聞こえはじめ、皺の寄った世界が一瞬のうちに、水中のように透き通りました)

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「早風に」推敲

2016年05月18日 | 日記
 前回の歌を推敲します。光が、地上の暗がりでめまぐるしく点滅するようすを、強調しました。

はやかぜに とびゆくくもの めくるめく ひかげをゆらす あめつちのそこ
早風に 飛び行く雲の
めくるめく 日影を揺らす
天地の底

(強風に雲がつぎつぎに飛ばされ、光が強まったり陰ったりして、天地の底の暗がりでめまぐるしく点滅しました)

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「早風に」1首

2016年05月09日 | 日記
 数日前、夜更けから明け方にかけて風雨が強く、しばらくして雨脚が弱まりました。強風に雲がつぎつぎに流れていき、光が強まったり陰ったり、めまぐるしく点滅したかと思うと、あたり一面に強い日差しが照り付けました。

はやかぜに とびゆくくもの きれぎれに ひかげをゆらし かつはれわたる
早風に 飛び行く雲の
切れ切れに 日影を揺らし
かつ晴れわたる

(強風に雲がつぎつぎに飛ばされ、光が強まったり陰ったりめまぐるしく点滅しながら、やがてあたり一面を、強い日差しが照り付けました)

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