日守麟伍の和歌(うた)日記 Ringo Himori's Diary of Japanese Poetry

大和言葉の言霊の響きを求めて Quest for the sonancy of Japanese word

「花を手向けに」1首

2019年03月22日 | 日記
 関東地方も、桜の開花宣言が出て、来週あたりは満開になるようです。今日は、万葉に詠まれた道を遠くに見ているうち、「この道に……」という言葉が心に浮かび、歩いているうちに、久ぶりに和歌ができました。
 とくに佳くも悪くもない、並みの出来です。

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 あれこれの花の蕾が枝先を飾り、ところどころほころび、花盛りのときが間近となりました。このあたりは、万葉時代から知られた土地で、千年以上も多くの人が行き交い、幾人かは途中で命を落としたことでしょう。
咲き初めた花を、遥かな時の流れに手向け、その人たちの思いを、夢のように偲びました。

このみちに たおれしひとの いくたりや はなをたむけに ゆめいつくしむ
この道に 倒れし人の 幾たりや 花を手向けに 夢愛しむ
昔から多くの人が行き交ったこの道で、幾人かは命を落としたことでしょう。その人たちのために、咲き初めた花を手向けとして、見果てぬ夢を偲びます)

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『くりぷとむねじあ歌物語』
『くりぷとむねじあ和歌集』
もうすぐ新しいサイトで、改訂版を公開します。

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