日守麟伍の和歌(うた)日記 Ringo Himori's Diary of Japanese Poetry

大和言葉の言霊の響きを求めて Quest for the sonancy of Japanese word

雨音の歌1首

2013年06月29日 | 日記
 雨の中、広い野原を歩いて、小道に入っていくと、急に雨脚が強くなったのか、枝か雨の滴が一斉に落ちてきました。

ひろのより こみちにいるや あまおとの ひときわたかく えだをしたたる
広野より 小道に入るや 雨音の 一際高く 枝を滴る

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「雨の雫」1首

2013年06月26日 | 日記
 梅雨の一日、草原を行く小道に、両側から長く伸びた草が、覆いかぶさっています。濡れないように歩くのは難しく、雫が袖にふりかかります。

たかくさの あめをふふみて おもりたる しずくのそでに ちりかかるみち
高草の 雨を含みて 重りたる 雫の袖に 散りかゝる道
(長い草が、雨に濡れて重くしなだれ、小道を行く袖は、雫に濡れていきます)

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http://book.geocities.jp/himringo/index.htm







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再録「潮満つの浜」

2013年06月05日 | 日記
2百首ほど発表していると思いますが、最も気に入っているものの1つが、次の歌です。
くりぷとむねじあ歌物語』『和歌集』の最後の章、「7、名残」の後ろから9首目にあります。

夕日の浜辺に、満ち潮の波がひた寄せてきて、2つの島の間の海面に映った光が、たゆとう波に揺られている、私にとってこの上もなく懐かしい情景です。

ひた寄する しき波のむた
入日影 島間にゆるゝ
潮満つの浜


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