先日詠んだ歌は、玉葉集にある、つぎのような趣の似た歌を連想させます。本歌というには、姿形に似たところが少ないのですが、前世、輪廻という信仰、前世の報いを今まさに思い知る、という心は、とても似ていて、他人とは思えません。私はあの時代のこうした人々の信仰を、文化遺産としてではなく、同じリアリティーをもって、共感しています。この信仰がアナクロニズムなのであれば、私はアナクロニズムの小さな権化であることを、恥としません。
先の世に 人の心を 尽くしける 身の報ひこそ 思ひ知らるれ
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先の世に 人の心を 尽くしける 身の報ひこそ 思ひ知らるれ
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