日守麟伍の和歌(うた)日記 Ringo Himori's Diary of Japanese Poetry

大和言葉の言霊の響きを求めて Quest for the sonancy of Japanese word

「照る国の神のみ苑」1首

2013年12月30日 | 日記
 国に照り渡るという名前の神の社にお参りすると、明治維新から、先の大戦までの多くの事績を記念し、死者を悼み、平和を祈る施設が、神苑のところどころにあり、さまざまな人々の、さまざまな人生が、感慨深く思われ、国々の指導者層の責任の取り方、英明な指導者、愚鈍な指導者の対照に、思いをめぐらせました。

照る国の かみのみそのの くさぐさに いにしえごとの ひたおもわるる
照る国の 神のみ苑の くさぐさに 古へごとの ひた思はるゝ
(国に照りわたる神のご神苑には、木立のところどころに、近代日本の内戦や、諸外国との戦争で命を落とした、多くの有名無名の人々を記念し、死を悼み、平和を祈り施設が建てられ、多くの年月、多くの人生が、しきりに思い巡らされれました)       

 今年の古語短歌ブログは、今日で最後といたします。ご訪問くださった皆様に、お礼を申し上げます。ありがとうございました。皆様どうぞよいお年をお迎えください。

*******
ホームページ「日守麟伍ライブラリ」













  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ひた走る車」1首

2013年12月09日 | 日記
 長時間乗っている電車の窓から、冬枯れしてきた野原が続くのを見ているうち、何がきっかけというのでもなく、自分が小さい頃のことや、子どもが小さい頃の出来事が、あれこれ思い出されて、優しくしてもらったこと、あどけない子どもの様子が甦り、多くの人たちの同じような出来事が思われて、切なさに涙が止まりませんでした。

ひたはしる くるまのまどに ながれゆく なみだもさえぬ なぞやかなしき
ひた走る 車の窓に 流れゆく 涙も塞へぬ 何ぞや悲しき
(冬枯れの野をひた走る車の窓を見ているうち、とりたてて何がというのでもなく、悲しくて、涙が止めどなく溢れてきます)

 4、5句を入れ替えたほうが、姿がよいかもしれません。

ひた走る 車の窓に 流れゆく 何ぞや悲しき 涙の止まぬ         


*******
ホームページ『日守麟伍ライブラリ』


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする