坂を上っていくと、道端の木々の若葉が風に揺れ、水分の多い柔らかい葉音をたてていました。若葉の音がこんなに柔らかいことに、今日はじめて気がつきました。
みずみずしい気持ちを楽しみながら、歩きつづけて、いつものベンチに腰かけ、風に吹かれていると、もうすぐ散り終わりそうな桜から、ひとひらの名残の花弁が、ゆったりした上着のふところに落ちてきました。
吹きとほる 若葉の音の やはらかき ひとひらの花 ふところに散る
(風に吹かれた若葉が、柔らかい音をたて、花弁がひとひら、上着の胸に、舞い落ちてきました)
*******
日守麟伍『古語短歌――日本の頂点文化』
Amazon Kindl版、NextPublishing POD出版サービス版、2019年
日守麟伍『くりぷとむねじあ和歌集――言霊の森』
Amazon Kindl版、NextPublishing POD出版サービス版、2019年
みずみずしい気持ちを楽しみながら、歩きつづけて、いつものベンチに腰かけ、風に吹かれていると、もうすぐ散り終わりそうな桜から、ひとひらの名残の花弁が、ゆったりした上着のふところに落ちてきました。
吹きとほる 若葉の音の やはらかき ひとひらの花 ふところに散る
(風に吹かれた若葉が、柔らかい音をたて、花弁がひとひら、上着の胸に、舞い落ちてきました)
*******
日守麟伍『古語短歌――日本の頂点文化』
Amazon Kindl版、NextPublishing POD出版サービス版、2019年
日守麟伍『くりぷとむねじあ和歌集――言霊の森』
Amazon Kindl版、NextPublishing POD出版サービス版、2019年