日守麟伍の和歌(うた)日記 Ringo Himori's Diary of Japanese Poetry

大和言葉の言霊の響きを求めて Quest for the sonancy of Japanese word

「風も濁らぬ」1首

2014年03月23日 | 日記
春分を過ぎて久しぶりに散歩に出かけ、いつもより長く歩き回って、公園のベンチで座っていると、暗くなりかけた時間帯、あたりには人の気配もなく、鳴き交わす鳥の声だけが、風の吹かない透明な空間に、濁りなく響いていました。

ゆうなぎて かぜもにごらぬ はるのそのに とりなくこえの すみひびきみつ
夕凪ぎて 風も濁らぬ 春の園に 鳥鳴く声の 澄み響き満つ   
(風が止んだ夕方、空気が黒々と透き通ってきた春の公園に、鳥の鳴き交わす声が満ちています)

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