劇団四季「アイーダ」のキャッチコピー。
下手をするとおやじギャグ扱いされかねないコピーだけど、
このところ毎日のように通勤電車に吊られているのを眺めていて、
たしかに、大事なんだよな、と思った。
昨夜、招待されて、とあるクローズドの講演会に出席した。
半年前の来日時にウチの大学に来てもらった世界的社会起業家、
とっちー(枋迫篤昌氏)の特別講演会だった。
物静かな語り口からは想像もつかない熱い男とっちーが、
切々と訴えたことは、マイクロファイナンスでも世界金融の将来でもなく、
「男性に優しくしてあげてください」
男性というのは、じつはとてもデリケートな生きものです、
一度自信を失うと、もう何の役にも立ちません、
女性はイヤなことがあっても次の日には立ち直れる強さがありますが、
男性は平気で2週間ぐらい引きこもったりしてしまいます、
カラ元気でもいいから、男性を元気づけてあげてください、
その代わり、
自分に自信を持たせてくれたあなたのことを大切に思って、
あなたの現在も将来も、あなたの生涯まるごとすべてを、
人生を賭けて守ります…!
要は、これが男の生きざまだ、と。
スバラシイ。 惚れ惚れ
けれども、とっちーみたいな男性は残念ながら稀。
どんなに想われ愛され尽くされ元気をもらっても、
落ち込むときはとにかく自分ひとりで落ち込んで、
優しさに八つ当たりする男性のほうがマジョリティなのだろうな。
「あんなに励ましてくれたくせに俺より先に昇進したんじゃないか」
とか本気で泣かれたことすらある。
そりゃーヒイラギが責められるべきことなのか…
叩かれて叩かれて、
それでも自分の哀しみも痛みも後回しにして、
布団のなかでひとりで泣きながら耐えた結果なんだけどなぁ。
そういう別れが続くと、もういいか、と、思っちゃって。
これは、とっちーの言う女性の“強さ”とは違う気がする。
どれだけ傷ついて泣いたかなんて、愚痴だから言わないだけ。
愛することも愛されることもあきらめたのかも知れない。
それに比べると、とっちーの生きざまは、愛だなー、と思う。
とっちーみたいな男性が稀な世の中というのは、きっと、
愛がない世の中なのだなー、と。
たぶん世の中で起こっている問題のほとんどは、
多かれ少なかれ、愛があればどうにかなることなのに。
今宵、記念すべき第10期オペラ公演『AIDA』が動き出した。
さて、今回の公演に愛はあるか、それとも――
ちょっとした怖いもの見たさの半年。
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