ヒイラギ日記 ~Holy Holly's Diary~

小粒でも ぴりりと辛い 博士な日々。

サイレント宅急便

2010-01-06 23:29:11 | 仕事人ヒイラギ

いつまでも研究室に積み上げておくわけにもいかないので、
配布用に気前よく印刷・製本した博士論文は、
まとめて自宅に送ることに。


ピックアップに来てくれた宅急便のおにいさんが、
ちわーっ」とドアを開けたその時まさに、ヒイラギ電話中

受話器片手にしゃべり続けながら、
入ってきたおにいさんの足元の包みを指差して、
目だけで(荷物それなんですけど、お願いします~)と訴える。

このおにいさんも心得たもので、(了解)と頷いて見せてから、
そぉ~っとドアを閉めて、しゃがんで静かに何やら伝票に書き込んで、
送料の計算などしてくれている。

その間に、相変わらず受話器の向こうに相槌打ち続けながら、
片手でおサイフ取り出して、おにいさんの前にしゃがみこむ。

おにいさん、会釈しながらそぉっと伝票を差し出して、
料金が書いてあるところを無言で指差してくれる。

分かりました)と頷いておサイフをさぐってみると、1万円札しかない
おにいさんのほうへお札をずずぃとすべらせて、
受話器を持ってないほうの手で、
(大きいのしかなくってすぃません~)の手刀。

枚数が分かるように扇形にきれいに広げた千円札と、
(それから、残りの小銭です
と順番におつりを渡してくれるおにいさん。

おにいさんが配達日の欄を指差して、(明日、でいいですか
ヒイラギ、首をタテに振りつつ、空いた手で(OKです
続いて、配達時間の欄を指差して、(20時-21時、で間違いないですね
もいちど、首をタテに振りつつ、空いた手で(OKです

じゃあ、と立ち上がったおにいさん、
博士論文の包みを担いでドアを開け、声には出さずに、
お預かりしまーす

受話器の向こうからの質問に答えながら立ち上がって、
また静かにドアを閉めようとしてくれているおにいさんに、
ドアが閉まってしまうまで、深々と頭を下げるヒイラギ。


最初から最後までふたりとも無言の宅急便の発送。
無声映画のような一部始終、見てたチーフも声に出さずに大笑い。

それにしても、この宅急便のおにいさん、
デキた人でした。
プロですね。

コメント
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