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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

昆虫の顔 ~イチモンジセセリ~

2018-10-04 | 昆虫

前日から降り続いた雨が止んだ早朝,アゲハの庭園にて。

レモンの葉で休んでいたのがイチモンジセセリ。気温が上がらないのが影響したのか,どうも動きが鈍そう。それを幸いにして,じっくり近接撮影をすることに。とはいえ,わたしの指先が邪魔なのか,ときには舞い上がりました。しかし,すぐ近くの葉に降りました。ありがたい,ありがたい。

そうして撮った画像を何枚かご紹介します。

まずは全体の姿から。

 

見慣れた姿が,これだけ毛で覆われていることに改めて驚きます。 

 

正面から。触覚と脚が,これまたすごい! 機敏なはず。 

 

顔のアップです。ほんとうに静かなモデルでいてくれました。毛が完全に頭部を覆っています。水を弾くことなど簡単なものでしょう。鳥類とそっくり。口吻は毛の中に収納され,保護されています。

 

複眼が毛からポツンと突き出しているみたい。 

 

上からも撮ってみました。やっぱり眼は“ポツン”ですね。毛にできた虹色は光の加減によるものでしょうか。毛は部分部分で形状がはっきり異なっています。

 

生命史を生き抜いてきたいのちには,外観からだけでもすごいしくみが整えられていることが窺えます。 

 


ヒメアカタテハ,産卵!(1)

2018-10-04 | 昆虫

10月3日(水)。N公園にて。

昆虫写真を撮っていたら,目の前にヒメアカタテハが飛来。地表に降り立って,どうやら産卵態勢に入った様子。一年振りに出合うこのチョウに,懐かしさを感じながら,去ったあとを確認しました。思ったとおり,葉の表側に卵がポツンと産み付けられていました。

 

幼虫の食草でよく知られているのがチチコグサやハハコグサ。公園には両方ともたくさん生えています。見ていくと,ちょうど葉が数枚付いてロゼット状になっています。

最初に見た卵は,ウラジロチチコグサらしいロゼットのごく小さな株に付いていました。「こんなに小さな株,葉に産み付けるのか」とびっくり。チョウはこれからの生長を計算に入れて産付したのではないでしょうか。

あちこちで産卵行動を繰り返すので,産付場所を覚えておくわけにいかず,チョウの写真を撮るだけに終わりました。いずれ,卵を探そうと思っています。

 

ところが,ところが,最後のシーンは産卵場面をまさに激写するといったすばらしい結果をもたらしてくれました。ウラジロチチコグサのロゼットに舞い降りたとき,「もしかすると産卵するかもしれない」と思って接写撮影の準備をしたのです。動きがある上に,翅で影になっているため画像が不鮮明になる恐れがあります。それで,フラッシュの準備をしてじっと待ちました。

 

ワーキングディスタンスはほんの数cm。手が動いたら,とたんにチョウは逃げるでしょう。それでじっと辛抱強く待ったのです。

数分後,予感どおり産卵に入りました。腹端が葉に触れました。卵がチラッと見えたとき,ドキッとしました。「ヤッター!」とこころが叫んでいました。「うまく撮れていますように……」。祈る気持ちです。

 

去ったあとを見ると,卵が一粒残されていました。やっぱり!

 

写真の出来はまあいい方です。これだけの至近距離から撮影した画像は数少ないのではないでしょうか。もちろん孵化までしっかり見届けるつもりです。

 


キアゲハ,産卵!(6)

2018-10-04 | キアゲハ

誕生はふつう昼も夜も続きます。殻に穴が開きかけてからある程度時間が経ってからの誕生になるので,じっと見ている必要はありません。夜なら,1時間ぐらいの間隔で確認していればほぼ見逃しません。

そんなふうに仮眠をとりながら撮影した画像のいくつかをご紹介します。一個体について写真は一枚です。

頭部にいかにピントを合わせるかが撮影のポイントになります。 

 

きょうだいの卵です。これの変化をずっとたどってきました。

 

頭部が左側にある方が,フラッシュの向きから好都合なのです。もし右にあれば,かなり暗くなってしまいます。

 

頭をやや上げたときに撮りました。 

 

手前に向かって出るときはピントを合わせるのに要注意です。 

 

頭部の表情がよくわかります。

 

この個体は最初の孵化から12時間後に生まれました。たくさんの卵を見ていると,いずれかの観察はしっかりできます。観察・撮影には卵を複数採取することがたいせつです。