畑のレモンの木はアゲハがよく訪れる木です。もちろん産卵に。お蔭で,これまで度々観察の機会が得られ,わたしには魅力的な観察木になっています。
この間なんか,まったくびっくりする光景を目にしました。なんと,あちこちの枝に産付された卵がいっぱい。1個の枝も複数個の枝も。その枝は真新しく伸びたもので,柔らかい葉が数枚付いています。それを見つけて産卵しているのです。
中には,10個も卵が産み付けられている例も。その枝で,すでに孵ったばかりで殻の脇にいる幼虫を発見。そのすぐ隣りに,それこそ間もなく孵化しそうな卵がありました(下写真の矢印)。中が透き通って幼虫が見えるのです。ほかの卵はまだ白いまま。つまり,産卵時期にズレがあるということです。
さて,雨が降り出したので,孵化しそうな卵を撮影しようと思い,持ち帰ることにしました。幼虫が二匹,隣り合うというのは珍しいことです。これを画像に残しておこうと思ったのです。
水を入れたコップに枝を挿して,変化を見ていました。先に孵った幼虫が殻を食べかけた頃,間もなく孵ろうとするもう一つの幼虫が殻を食い破り始めました。
しばらくすると,頭を出して,そしてゆっくり出てきました。
隣りにいる幼虫の体色を比べると,いかにも初々しい感じが伝わってきます。
出終わると,そうすることが決められていたように殻を食べ始めました。
時間をおいて,別の卵も孵化。
この分だと,孵化がたっぷり観察できそうです。もちろん撮影もできます。感謝,感謝。