自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その196)

2013-04-20 | ジャコウアゲハ

4月20日(土)。午前9時。羽化から一夜明けました。まだ蛹の殻に付いたままじっとしています。

改めて部分の写真を撮ることにしました。これも映像記録としてわたしには貴重なコマになります。ありがたいことに,撮影中ほとんど動かず静かにしていました。

頭と胸に注目です。

口吻の様子に目を向けましょう。巻かれた状態のとき,うまく輪になるしくみが気になります。

拡大してみると,蛇腹のように輪が規則正しく並んでいます。納得! 自然の妙です。 

目はいつも,昆虫のからだでいちばん気になる部分です。複眼にいかにピントを合わせるか,苦労するところです。個眼が整然と並んでいます。 

肢は実にスマートです。 写真は前肢です。毛がしっかり肢の安全を守っています。メスの前肢には食草ウマノスズクサを感知するとくべつな毛が生えているのですが,この個体はオス。したがって,それらはありません。

頭も肢も,とにかく毛で覆われています。

観察のたのしみが尽きることはありません。

 


タンポポを訪れた昆虫(その5)

2013-04-20 | 昆虫と花

タンポポの花にハムシがやってくることがあります。それもたくさん。今回見かけたのはどうやらコガタルリハムシです。甲虫特有の上翅の艶を見ると光沢のある瑠璃色をしているので,それらしいとわかります。 

ものの解説によると,「ギシギシ,スイバなどの葉を食べる」とあります。では,タンポポで何をしているのでしょうか。一つの花に複数のハムシがいるのはけっして珍しい風景ではありません。草食性昆虫であることは間違いないわけで,花に潜るような格好をしていることを考えると,やはり花粉か蕊かを食べているように思われます。

 

なかには,交尾をしているペアもあります。この昆虫にとっては今が恋いの季節であり,ここは居心地のよい場所なのでしょう。 

 

注意深く見つめていればいるほど,昆虫の生態が多様に見え始めます。

 


ジャコウアゲハ観察記(その195)

2013-04-20 | ジャコウアゲハ

4月18日(木)。午後6時。勤務で一日不在。自宅して蛹の様子を確認しました。昨日羽化した個体のすぐ隣りにある蛹がどうやら羽化近しというところです。昨日と色が確かに違ってきています。

 

最低気温8.8℃(午前5時14分),最高気温25.5℃(午後2時58分)。夏日の一日でした。

4月19日(金)。午前7時。同じ個体の12時間後の様子について触れておきます。腹部に薄っすらと赤みが見えかけてきました。この分だと,今日か明日には羽化すると思われました。昼間は家を留守にするため,羽化するとすればその姿を見届けられないのが残念と思いながら,出勤。

午後6時。帰宅すると,案の定羽化し終わったばかりの幼虫が殻に取り付いていました。そして翅が軟らかく垂れ下がっていました。 

からだの部分の写真を数枚撮りました。複眼には個眼が整然と並んでいます。 

個眼の並び具合を見てみると……。

ストロータイプの口器にピントを合わせ,よく見ると,先が二股になっています。 

触覚はたくさんの節から成り立っています。道理でしなやかに曲がるはず。 

脚先の爪は鉤になっていて,ものにしっかりつかまることができます。 

腹は先まで毛で覆われています。

腹側から頭の方を見ました。複眼を構成する個眼の様子がわかります。 

 

最低気温4.0℃(午後12時00分),最高気温14.5℃(午後1時59分)。 昨日と打って変わり,寒くって強い風が一日中吹き荒れる日になりました(最大瞬間風速14.1m/s)。