古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

田舎暮らしをはじめるまで (5)

2011年04月26日 01時16分12秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から

 猪のヌタ場の写真です。先日山歩きの会のときに撮りました。これは「東」の田んぼで、春になりましたから営農組合の馬力の大きいトラクターで耕してあります。雨が降り水がたまったところに猪がやってきて体に泥をこすりつけるのです。田んぼをこんなにされてえらい迷惑です。
 三木の地で田舎暮らしをはじめたとき、同年輩の神戸の知人に「あなたはえらい。わたしたちは歳をとるとみんな<田舎に暮らしたい>という気持ちをもっている。でも実現する人は少ない。それを思い切って実現したところがえらい」といわれました。またいまの家に住むようになってから訪ねてきた友に、「絵に描いたような田舎暮らしがうらやましい」といわれました。
 たしかにストレスのたまるような街の騒音や雑踏は遠く、散歩し、畑を耕し、小屋で大工仕事をし、裏山に手を入れていると、「これもやらなくては」とやることはいっぱいあります。そしてその仕事をするのがたのしみでもあります。歳をとるとそんな<やりがい>と<こころの平安>が大事なのでしょうか。
 テレビの『水戸黄門』や『暴れん坊将軍』にはいつも悪い奴が出てきて、それを黄門さまや将軍さまがやっつけるという筋書きになっています。若い人なら「バカバカしい!」と見ないでしょう。でもその番組をたのしみにしている老人もいます。その老人の気持ちがわかるようになりました。
 見たり聞いたりしてもどうしようもないことは遮断するしかない、というのは老人の智恵でしょう。幼児虐待とか性暴力とか無差別殺人のようなニュースから注意をそらすようになりました。そんな老人にもどうしようもなく入ってくるやりきれないニュースが原発事故です。襲ってきた自然災害は仕方がない。生き残った者たちで立ち上がるしかない。しかし原発事故はどうすればいいのだ。日本の人たちはそんなやりきれなさをあちこちにぶつけています。ぼくはとんでもない空想をして、その世界に逃げています。それでもやりきれない。
 不安やイライラが嵩(こう)じてとんでもない事件が起こりはしないかと心配します。せめて田舎に住み、野山の若葉に癒しをもらい、あぜ道の道祖神にこころの平安を祈る。
 思いはまとまりませんが、田舎に暮らしてよかった。
 
 
 
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