hiroshi hara: saxophoniste

日々の思考の断片

ふと

2019-02-07 06:20:41 | 日常
洗足一年生の実技試験を聴きながら、私が高校二年生の頃、初めて個人レッスンを受けた時のことをふと思い出した。


先生のご自宅に伺った時、まずリードを選んでくださり、何も教材を持っていない私に音階の本を見せてくださって、簡単な調性の音階を初見で吹いて、その直後「アマチュアでやってくなら、これだけ吹けてれば十分じゃないのか?」と言われて愕然とした。


見込みがないと思われたのか、その時点で言葉が出てこなくて、勇んで乗り込んだのにコテンパンにやられて重い足取りで家に帰った。


帰宅してから考えて、もしかしたらあの時、私に専門的な勉強をする気があるのかどうかを試していたのではないか。これまでの生ぬるい練習とは比べ物にならないと、そこはかとなく選択を迫られていたのではないかと思い、静かに覚悟を決めた。


(続く)