虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

有識者会議

2012-12-08 | 新聞・テレビから
今年の流行語は、「ワイルドだぜ」だったそうだが(?)、「有識者会議」なんて言葉はどうか。
もちろん、「有識者会議」は数年前から流行しているけど、しかし、今年ほど、「有識者会議」という言葉があふれた年もないのではないか。

政府関係のその数だけでも数え切れない。震災復興の有識者会議、原発賠償の有識者会議、いじめの有識者会議、いや、課題のあるところ、必ず「有識者会議」ができた。

困ったことがあったら、有識者会議に諮問し、返答は、「有識者会議」にまかせる。
学校でも、先生にむつかしい質問をされたら、「あの、有識者会議に相談してお答えします」と返答したらいいのだ。困った時は、「有識者」だ。

「税と社会保障の一体改革」という名目で、社会保障を充実する目的で消費税増税が決められた。だが、どんな社会保障制度にするかはまだわからず、それは、社会保障制度改革国民会議にまかされる。

その大事な社会保障制度を話し合う有識者は以下の人達だ。

伊藤元重東大大学院教授▽遠藤久夫学習院大教授▽大島伸一国立長寿医療研究センター総長▽大日向雅美恵泉女学園大大学院教授▽権丈善一慶応大教授▽駒村康平慶応大教授▽榊原智子読売新聞社会保障部次長▽神野直彦東大名誉教授▽永井良三自治医大学長▽西沢和彦日本総研上席主任研究員▽増田寛也元総務相▽宮武剛目白大大学院客員教授▽宮本太郎北海道大大学院教授▽山崎泰彦神奈川県立保健福祉大名誉教授

ほとんど、どこかの大学教授で、政府の諮問委員などを経験してきた人。名前を見て、あの人だとわかる人は何人いるだろう。

この専門家たちの集まりを「国民会議」という。この人たちは、国民の代表なのか?

政府事務局が作った案をちょっと訂正する程度で、年金支給年齢を遅らせたり、高齢者の医療費を高くするだけだったら、有識者として、恥ずべきだ。

昨日12月7日はこの社会保障国民会議の2回目の会議があった日。今日の朝刊、どこにも会議の記事はない。

メデイアは、だれが、どんな議論しているのか、社会保障の「国民会議」の内容を詳細に伝える義務がある。いや、メデイアは「国民会議」のメンバー自体を紹介していないのではないか?