虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

九十歳でも恋をする

2012-08-05 | 日記
昨年11月から同居することになった伯母さん。
認知症がすすみ、要介護3で、現在、デイサービスとショートステイを利用している。
九十歳の1年というのは、われわれの5年分くらいの時間が流れるようで、一年もたたないのに、心身の変わり様は激しい。かなり弱ってきた。

調子の悪い時は、人格が変わり(認知症の特徴らしい)、困惑することも多いのだけど、調子の良い時は、かわいいおばあさんだ。

九十歳の大おばあさんといっても、心は二十歳か、十代の心(記憶)のままだ。旦那のことも、父親のことも忘れているが、母親のことはしょっちゅう思い出すみたい。

ショートステイでは、若いイケメンの男性が大好きで、行くことにあまり心がすすまない日も、かわいい若い男の子がいるよ、というと考え直したりする。
グループ「嵐」のメンバーの一人の写真がはってあるうちわがお気に入りで、「かわいいな」とじーと見つめることもしばしば。

90歳のおばあさんでも、若い子と同じように、若いイケメンの男の子が好きなのだ。
なるほど、やっぱりな・・・、とヘンに納得。

漱石の「明暗」の中で、主人公が40歳を過ぎた叔母さんに「あいかわらず色気がありませんね」というと、「この年齢になって、色気があったらキチガイですわ」と答える場面があったと思うけど、いったい、どういう時代だったのか。

ゲーテは73歳で、18歳の少女に恋をした。いくつになっても、男も女も、18歳の頃と変わらないのが、自然なのかもしれない。