虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

在日米軍再編 関連記事チェック①

2012-04-26 | 新聞・テレビから
よくわからないので、とりあえず、記事が出たら、チェックしておこうと思う。

4月11日(水)4面 下段に「テニアン整備費 一部負担申し出」の見出し。

「在日米軍再編見直し協議で、日本政府が米国政府に対し、自衛隊が共同訓練で使用することを条件に国外の米軍施設の整備費用の一部を負担する意向を伝えていたことが明らかになった。米自治領テニアン島の米軍基地が候補に挙がっている。
これまでの日米外務・防衛審議官級協議で日本側が打診し、米側も前向きに検討するとしている。
両政府は、在沖海兵隊のグアム移転規模を約4千人に縮小することで基本合意。一方で、グアム移転に伴う日本の財政負担を2006年の日米合意時の28億ドルから約41億ドルに上積みするよう米側が求めている。
日本側はグアム移転を促進するため、負担増について検討。グアム周辺の米軍基地を自衛隊との共同訓練で使用する名目で整備費を一部肩代わりする案を打診した。グアム島の米軍施設も候補地になっている。」以上、全文。

まったく、ぜんぜん、わからない記事だ。

国外にある米軍基地の施設整備費を一部、日本が負担する、とこちらから米国に意向を打診。米国は前向きに検討、だと?前向きもくそもあるか。こんなおいしい打診はあるものか。日本も、ただお金を出すだけでは理由(名目)がないので、自衛隊が共同訓練で使用するという条件を出している。米国にとっては、こんな条件、おやすいもんだ、大歓迎だ。

2006年にはグアム移転のための日本負担は28億ドルだったのだが、移転規模が縮小したにもかかわらず、米国は41億ドルにしてくれと、大幅の増額を要求。理由はなんなのだ。日本政府としては、グアム移転を促進するためには、この要求もやむをえない、と言うのだろうか。そして、この理不尽な要求も、両政府の合意となるのだろうか。
よう、わからん。だれか説明してくれい!

テニアン島といえば、太平洋戦争での激戦地で、玉砕の島ではなかったか。多くの兵隊、民間人が戦死した。また、米軍に占領されてからは、ここから毎日のようにB29が日本に飛んできて爆弾を落とした。原爆も、この島からだった。
テニアンの死者たちは、なんと思う。


4月17日(水) 「負担増容認迫る グアム移転費 次官補、日本側に」が見出し。
4面の下段、小さな記事だ。

「米国務省のキャンベル次官補は16日、長島昭久首相補佐官や北澤俊美元防衛相と相次いで会談した。関係者によるとキャンベル氏は、4月末の日米首脳会談で、在沖縄海兵隊のグアム移転経費の日本側負担増を受け入れるよう求めたという。キャンベル氏は15日の日米局長会議に出席するために来日。米側はこれまでの協議で、グアム移転費の日本側負担について、2006年の日米合意の28億ドルから約41億ドルにひきあげるよう要求している。キャンベル氏は16日、在日米軍再編見直しについて、「両政府が合意できると確信している」と記者団に語った。」

以上が、全文。

朝日では、社説で、この負担増について書いているのを見たことがない。たぶん、共同声明が出て、負担増が決まってから、「政府の説明が足りなかった、問題を残した」とかなんとかぶつぶつ書くのだろうな。筋の通らない要求は、拒否せよ、なんてことは絶対書けないのかな。

4月19日(木) 3面。見出し「グアム移転 負担は同額 日米合意06年の上限28億ドル」

本来なら、これが一面トップに持ってくるべきニュースだろう。ところが、トップは東京都が発表した地震の被害想定がトップ。2面まで使って地震関連。

「日米両政府は、在沖海兵隊のグアム移転に伴う日本の経費負担の上限を2006年度合意の28億ドルとすることで大筋合意した。在日米軍再編見直しで、在沖海兵隊のグアム移転の規模が縮小されることから、日本側は減額を求めたが、米側は増額を要求。上限額を維持することで折り合った」以上、記事の書き出しの部分。

だいたい、在日米軍のグアム移転に日本が金を出すこと自体が問題だが、それは別にして、移転規模が縮小するのだから、当然、日本の移転に伴う負担も減るはずだが、米側は減らさなかった。増額するとおどかしをかけて、同額を維持した。はじめからの作戦だったのか。
増額を要求されると、同額でよかった、と勘違いしてしまうが、いや、本来、同額が理不尽なのだ。
しかし、同額ではない。その後の物価上昇分を反映すると31億ドルになるという。米側は31億ドルという金額を明記するように要求したが、防衛省は「増額は国民の理解を得られない」、31億ドルと明記すると、「増額した印象になる」ということで、31億ドルという金額は明記せず、「日本側が応分の負担に応じる」と明記することにしたようだ。

要するに、グアム移転は縮小しても、日本側は31億ドルの負担をすることに決まったようだ。しかも、この金額は、テニアン島の米軍基地の整備費用も含まれる。グアム移転費用とは関係ない。

野田さんがアメリカ訪問して、正式に決まるのだろうが、国会議員、新聞、テレビ、これをなんとも思わないのかしら。

4月20日(金)

「嘉手納以南を段階返還 日米大筋合意 13区に分割」

米軍嘉手納基地以南の5施設の土地返還について、13地区に分割したうえで優先順位をつけて返還することで大筋合意した。年内に具体的な返還時期を盛り込んだ計画を作成する方針、という。

記事の地図に、「すみやかに返還」「県内に機能異説後に返還」「海兵隊移転後に返還」と色分けしていたが、「すみやかに返還」する土地はごくわずか。約80ヘクタール。
残り、500ヘクタールほどは、県内に移設後や海兵隊移転後。これも、条件が変わる可能性あり、だと。日本が相当のお金を出さない限り、かんたんには出ていくつもりはないのかも。

4月25日(水)

1面の左に 見出し「自衛隊、米領施設で訓練 在日米軍再編 協力強化へ構想」

「在日米軍再編見直しの中巻報告の全容が判明した。自衛隊が米軍と共同訓練することを条件に日本政府が国外の米軍施設の整備費を負担すると共に、途上国援助(ODA)で周辺国に武器を供与するとした新構想が柱だ」の記事

日米中間報告の骨子として以下の6点をあげていた
「・在沖縄海兵隊員約9000人と家族がグアム、ハワイ、豪州に移転。
・グアム移転費は総額86億ドル。日本の財政支出はグアム協定通り(上限28億ドル)
・アジア太平洋地域で日本のODAを活用。
・グアムや北マリアナ諸島で共同使用する訓練場整備を年末までに決定。
・嘉手納基地より南の5施設の段階返還。年末までに返還計画策定。
・普天間飛行場の辺野古への移設が唯一の有効な解決策だと再確認し、普天間の補修工事に日米が貢献」

4面にも関連記事「米、日本の負担に期待」の記事。「米政府は国防費が大幅削減されたため、「日本マネー」に期待する」として、「グアム移転は半減したが、移転費は上限28億ドルを維持、日本側から負担額を引き出したい意向が働いた」と書く。「日本側は、国内世論を気にして負担色を薄めるため、28億ドルの中にグアムや北マリアナ諸島の共同使用に向けた整備費用を盛り込むことで折り合った」と。「米側はテニアンの整備費用を約8億ドルと見込み、その半分を日本側に負担するよう求めている」 

グアム移転のための費用が米軍基地の整備費用に回されるってことか。

夕刊の素粒子。「仲間に入りたきゃ小遣い持ってきな、とガキ大将。共同訓練のための整備費を払えと。ああ講和条約60年」

夕刊 下段に「米軍再編公表先送り」。今日、中間報告の発表をする予定だったが、米議会の有力議員が内容に懸念を表明し、延期。

内容に懸念があり、公表を延期してほしいのはこっちだい。

4月26日(木)3面。 見出し「米議会、再編交渉に不満 米軍移転 日本負担明示なく」
昨日の夕刊の解説、「米政府が当初、グアム移転費の日本負担分を大幅増額するよう要求していたのに、日本側の抵抗で中間報告に反映されなかったためだ。「しっかりした費用の見積もりがないことを、懸念している」。


どうせ、この延期も米国と日本政府の予定通りの芝居じゃないの?米政府は防衛費は日本に負担してもらうことに決めてるのでは?よくわからん。

日米がほんとうに交渉なんかできるのか?

長くなったので、記事チェック1回目、これでおしまい。