虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

朝日の橋下インタビュー 

2012-02-12 | 新聞・テレビから
今朝の朝日のオピニオン欄は、橋下インタビュー記事。
あきれてしまった。まるで、小・中学生か10代のタレントに橋下をインタビューさせたような内容。わたしが、デスクなら、この記事は内容がない、とボツにし、もう1度インタビューしてこい!とやり直しを命じるだろう。ところが、なんと、聞き手は政治部次長鮫島浩、編集委員 刀祢館正明とある。朝日の幹部二人がインタビューにのぞんだわけだ。

1ページの4分の3を費やして二人が橋下氏から聞き出したことといえば、「日本が、今の生活レベルを維持しようとすれば、競争をしなければならず、国民みんなの努力と覚悟が必要」、これだけ。だれでもが言う抽象的一般的な言葉だけだ。

はじめの質問がまずふざけている。「まず、政治家として実現したい「日本社会」の姿を聞きたい。あくまでも経済成長を追いかけるのか、身の丈に合った暮らしがいいのか。どちらですか」。
愚問だろう。橋下氏に聞くより、まず自分で答えられるか自分に問うてみよ。

また、「国民みんながありとあらゆることで「選択」や「競争」を迫られるのは、けっこう大変ですね、などと言葉をはさんでいる。「けっこう大変ですね」とは、のんきなもんだぜ。

とにかく、馬鹿な質問ばかりしている。インタビューというより、橋下氏と話を交わさせてもらっている、という感じだ。後半は、「維新の会は、既存政党と連携するのですか」ばかり、くりかえし聞いている。政治部記者というより、政局記者らしく、ただただ政局だけが気になるのだろう。

大阪府の職員基本条例や教育基本条例のことは一切、出てこない。政治部記者なら、現在の大阪のこの基本条例こそが、まさに日本で進行している政治であり、大問題なのだが、まったく追求しない。それでもジャナーリストなのだろうか。

公民員や教員は、橋下氏の方針では、民間のように、S,A,B,C、Dと評価するそうだが、新聞記者として、このインタビューを書いた記者を評価するなら、Dはまちがいない。しかし、この二人は、幹部だから、きっと上司として部下を評価する立場にあるのだろう。こういう上司がいるから、いい記事はDと評価され、つまらん記事がAと評価されるのだろうなあ。

橋下氏もなんだこの記者は?とほくそ笑んだのではないか。