虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

気になる「龍馬伝 」

2009-11-13 | 映画・テレビ
来年度大河、龍馬伝の配役が少し決まっているようだ。

福山雅治の龍馬は悪くないと思っている。
しかし、勝海舟になんと武田鉄矢だ。ウヘー!これだけはいやだ。

西郷隆盛や桂小五郎、岡田以蔵、加尾、お龍なども決まっているようだが、なぜだか中岡慎太郎が決まってない。中岡慎太郎の出ない坂本龍馬もないだろう。そんなに重要視していないのだろうか。清河八郎、吉村寅太郎なども龍馬にとっては縁の深い人物だが出そうもない。そんな龍馬とは何だ?

岩崎弥太郎は準主役だが、龍馬との接点はあるのだろうか。
龍馬の手紙はたくさん残っているが、岩崎弥太郎にあてた手紙はない。そんな親しい関係にはなかったと思う。ただ、長崎時代に岩崎は海援隊の土佐側会計官(海援隊員ではない)みたいなことをしていたようで、わずかにその時だけだろう。

だいたい、岩崎弥太郎自身にも龍馬について語ったり、書いたりしたものが残っているのだろうか。龍馬も弥太郎も互いに無視し、深く交わらずにいただろう。接点があるとは思えない。

岩崎弥太郎は、後藤象二郎派であり、土佐勤王党を弾圧した側の人間だ。弥太郎は、吉田東洋暗殺犯を追いかけて大阪にまできたことがある。藩の役人だ。互いに反発したはずだ。

海運業を興した、ということで岩崎弥太郎は、龍馬のあとを継いだという人もいるが、二人はまったく違う。
明治政府の高官だった佐々木高行は後年、「岩崎は学問もあり、慷慨の気にも富んでいるが、商業を以て国を興すという主義を懐いていて、ちょうど海援隊とは反対である」と書いているそうだ(佐々木老侯昔日談)。
岩崎は利益を目的とするビジネスに命をかけたが、龍馬の海援隊はそれと同じものではない。

よりによって、この二人をからませるなんて思いつきではあるがが、どこからかの求めがあったのではないか、と邪推したくなる。

NHK大河ドラマ化してほしい、という要求は、日本全国さまざまな地域、団体からあるそうだが、財閥側から求められても不思議ではない。まあ、そんなことはないと信じる。

俳優はなんの関係もなく、一生懸命に演じるはずだから、まっとうな龍馬像を描いてほしい。
プロデューサーがどんな人物なのか、を探った方がよいのかもしれない。