虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

東洋文庫

2007-11-24 | 読書
近所の図書館に東洋文庫が全部置いてあることを最近知った。館内には開架していないので知らなかったが、パソコンで蔵書検索してみてわかった。閉架書庫にあって、もちろん、借り出しできる。

さっそく、中国民衆叛乱史の3巻4巻(明、清)、鈴江言一「中国革命の階級対立」1,2巻、福永光司訳の「列子」1,2巻を借りた。もちろん、全部は読まない。図書館で借りるときは、いつも10冊くらい借り出すが、だいたい、本にさわり、まえがきをのぞく程度でいつも返却している。どんな内容か、おもしろそうかそうでもないか、がわかればいい。

「中国民衆叛乱史」は、中国の各時代の史書から史料をひき、現代語訳にしているが、ちょっと読みにくそう。しかし、さすが中国。民衆叛乱は歴史を何度も変えている。4巻もある。日本の民衆叛乱史があるとしたら何だろう?天草の乱、大塩平八郎の乱、百姓一揆?しかし、政府を倒した叛乱というのはないなあ。

「中国革命の階級対立」は、大正時代にふらりと中国にわたった青年が、中国革命にふれ、革命家たちと交わり、中国革命に一生をかけた鈴江言一という人の書いた論文だ。鈴江は、戦前に「孫文伝」を書いている。この鈴江言一が尊敬し、兄事した人が、あの中江兆民の遺児、中江丑吉。この人も中国で、中国研究にかけたすばらしい人のようだが、よくは知らない。昔、70年代に「中江丑吉の人間像」という本がけっこう学生の間で評判になっていたが、読まなかった。兆民は、子どもが下層階級の労働者になっても似合うように、丑吉と名づけたという話はどこかで聞いたことがある。とまれ、この「中国革命の階級対立」も論文だから、読めそうもない。

一番、読みそうなのがやはり「列子」。列子は、荘子とよく似ている。訳者も荘子の権威福永光司だ。列子は、風にのって空を飛んだというが、この術を会得したいと思っている(笑)。