虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

安部首相にエール(内閣総理大臣様)朝日新聞

2007-01-03 | 新聞・テレビから
ヨーロッパ総局長木村伊量。名物記者のいない朝日新聞だが、若宮啓文、星浩、根本清樹など、何人か著名入りの記事で鵺のような朝日人の名前は知ったが、この人の名前もチェックしておこう。

ヨーロッパ歴訪前に、ということで、手紙の形で、安部首相に意見。外交デビューは鮮烈だったが、その後がよくない、もっと捨て身になって改革に猛進しては、という内容。

タウンミーテイングには、「あれほど「国益」には目の色を変える政治家たちが、なぜもっと憤慨しないのか不思議でなりません」。朝日はほんとに憤慨しているの?朝日は、タウンミーチング問題で、その後、独自に取材し、追求しているの?ノンだろう。タウンミーティングは、共産党が見つけたネタ、本間正明辞任は、週刊ポストがとりあげたスクープ。新聞が政界や財界を動かしたスクープはここ数年あるのだろうか。昨年の改正教育基本法についての無気力な報道のしかたは忘れない。

安部首相は高杉晋作を敬愛していることにふれ、「ならばこの際、「草莽の志士」のごとく捨て身になってはいかがですか。長老の顔色など気にせず、改革に猛進してこそ、活路は開ける」と書く。

高杉晋作が草莽の志士かどうかはともかく、一国の宰相に「草莽の志士」のごとく
あれ、というのは、ナンセンス。言葉の矛盾だろう。「改革」に猛進せよ、というが、安部首相の「改革」をどのように理解しているのか。
「草莽の志士」のごとくあらねばならないのは新聞だけど(新聞はもともと草莽の精神から生まれた)、今の新聞はまるで「幕閣」の一員、「老中」様ではないか。

「これから、日本はどんな国をめざすのか。今、何よりも必要なのはメッセージです」
安部さんはちゃんとメッセージを出している!
憲法改正、当面は、国民投票法案の成立。年頭所感でものべたはずだ。
それが見えないのだろうか。見たくないのだろう。目をつむりたいのだろう。できるなら、読者の目からも。
どこを探しても、年頭所感をのべた記事が見つからないが、そのメッセージをきちんと受け止められないからだろう。
対決姿勢がとれないのだ。

経団連の「希望の国」構想についても、きちんと論じるべきだ。
批判するだけでなく、戦略を提言する新聞社になるそうだが、それは、政治家と同じ土俵に立つ政治記者の論理に新聞社が支配されたからだろう。草莽の精神はない。