らんかみち

童話から老話まで

アケビじゃないよ、ポポーだよ

2014年09月30日 | 酒、食
             

「 山のアケビは何見て開く? 下の松茸見て開く」という言い伝えがあるそうな。しかしながら、これらのアケビの下に松茸を見つけることはできなかった。というより、アケビは広葉樹に蔦のように取り憑いている。赤松と松茸のようなコンパニオンプランツというのか、アケビには抱き付きたい木があるようだ。

 自分で検証した結果、アケビは日当たりの良い法面に生えている広葉樹から人の手が届きそうな高さに垂れ下がり、下には道路が走っていることが多い。下に松茸なんか生えてないから、その姿に刺激されてクパァ~っと開いたわけじゃなさそうだ。つまるところ、この言い伝えは暗喩であると……当たり前か、これは都々逸なんだから。

信州信濃の新ソバよりも わたしゃお前のそばが良い

ゆうべしたのが今朝まで痛い 二度とするまい箱枕

入れておくれよかゆくてならぬ 私ひとりが蚊帳の外

立てば芍薬座れば牡丹 歩く姿は百合の花 

 これらは当地の祭でも歌われる都々逸。

「アケビとポポォは似たよぅで違う、種を食べるか実を食うか」

 今作ってみたけど、ストレートでは全然おもしろくない。なんかこう、隠微な雰囲気がほしいな。てか、緑色のマンゴーっぽいのは、スーパーで買ったポポー。どちらも果物なんだそうな。